京都府初、公共ライドシェアが隣接自治体へ拡大 広域で買物・通院支援
2025/12/9(火)
京都府笠置町とWILLERは、府内の南山城村および京都府と連携し、12月8日に公共ライドシェアの実証運行を開始した。本実証は、南山城村で既に運行されているライドシェアサービス「村タク」を隣接する笠置町内および周辺地域へと拡大するもの。隣接自治体が共同で手掛ける広域連携型の公共ライドシェアは、京都府内で初の取り組みとなる。
笠置町は高齢化率が約57%と高く、人口規模も小さいため、町内では医療機関や商業施設が限られている。隣接する木津川市など町外での買い物や通院需要は大きい。半面、移動手段の確保が課題となっていた。
そこで同町は、隣接する南山城村で運行している「村タク」活用を決めた。これにより、自治体の境界を越えて生活圏をカバーする広域移動サービスの提供が可能となる。運行業務は、WILLERグループのCommunity Mobility株式会社が手掛けている。
利用者は電話予約で、自宅など希望する場所から目的地まで、ドア・ツー・ドア移動が可能。運行エリアは笠置町全域に加え、南山城村、三重県伊賀市の島ヶ原エリア、そしてJR木津駅周辺が含まれる。
運行期間は2026年3月31日までを予定。運賃はエリアにより異なり、片道で笠置町内は1人300円、南山城村・島ヶ原方面は1人500円、JR木津駅周辺へは1台3,000円と設定されている。
笠置町などは「村タク」を通じて、高齢者やマイカーを持たない住民が安心して移動できる地域交通モデルの構築を目指す。







