ゼンリンとアルパインマーケティング、宗像版公共ライドシェアに参画
2025/4/23(水)
アルパインマーケティングとゼンリンは4月21日、福岡県宗像市で運行を開始する「宗像版公共ライドシェア」実証事業に参画することを発表した。
今回の事業は、国土交通省「2025年度日本版MaaS推進・支援事業(観光促進型)」の対象事業として選定を受け実施する。市内のタクシー会社と連携し、自治体が運営する新たな公共ライドシェアサービス「むなりんく」の運行を開始する。
同サービスでは、宗像市内の一定のエリア内において、自宅までの配車依頼や、目的地までの一定料金で移動することが可能だ。電話で予約でき、将来的には専用のアプリも導入予定です。乗合型とすることでより効率的な輸送を実現する。
また、同サービスで使用する車両は、タクシー会社が保有する遊休タクシーを活用し、運転はタクシー会社のドライバーや国が定めた講習を受講したドライバーが担当する。両社は、今回の実証により、宗像市では交通空白地域における人の移動の効率化や、二次交通の不足による観光周遊の困難さの解消を目指すという。
さらに、両社は、今回の実証に向けて公共ライドシェア向けアプリ・システムの開発を行う。オンデマンドでの配車予約と配車指示を実現し、ユーザーと事業者の利便性を向上させる「配車アプリ・システム」のほか、車両の移動データ等を可視化する「運行分析システム」の開発も計画しているとのことだ。
なお、両社は、ゼンリンの地図データと車両の移動データを重ね合わせることで、利用者の移動傾向やニーズを正確に把握し、地域交通の維持・改善に向けた施策検討を支援する。そして、今後、段階的に今回の実証事業での導入を進めていくと述べている。