IHI、小型スケールの製造試験装置を設置 持続可能なSAF合成技術開発へ
2024/6/25(火)
株式会社IHI(以下、IHI)は6月24日、水素とCO2から持続可能な航空燃料(以下、SAF)の原料となる液体炭化水素を合成する一連のプロセスを検証するための試験装置を設置し、開発を次のステージに進めることを決定した。
IHIは、シンガポール科学技術研究庁傘下の研究機関であるISCE2(Institute of Sustainability for Chemicals, Energy and Environment)とともにSAFの合成技術の開発をし、CO2と水素から直接SAFを製造するための触媒開発と効率の良いプロセスの構築に取り組んでいる。IHIとISCE2は,2022年にSAF合成の新触媒を開発し、これまでのラボ試験において世界トップレベルの性能を持つことを確認している。今回、新たに設置する試験装置にて、触媒の性能や耐久性評価を行うだけでなく、合成プラントの運転条件の最適化や反応器データの取得などを行い、プロセス全体の検証を進めていく。
9月までにISCE2敷地内に試験装置を設置し、1日当たり100kgのCO2を注入する小型スケールでの試験を年内に開始する予定だ。