脱炭素化に向けてガソリン車からEVに転換・導入する企業や自治体が徐々に増えているものの、さまざまな不安や課題により普及拡大のスピードは諸外国と比べて緩やかな状況だ。実際に、配電系統の制約から充電器設置にも制約が発生する事や、充電する時間帯によって電気料金や太陽光発電の活用度合いが変わる等、ガソリン車とは全く異なる導入後の運用課題がある。また、昨今のエネルギー問題を背景に電気料金が高騰する中、電気料金の低減によるコスト削減や化石燃料に頼らないクリーンエネルギーによる脱炭素化の実現を目指すことも、今後の脱炭素化経営を推進する上で企業や自治体の規模に関係なく求められる。

同社は、EV充電マネジメントシステムに係る実証事業を2022年より複数企業と続けている。今回リリースした製品版は、その実証成果を反映したものだ。ダイナミックプライシング、フリートマネジメント、エネルギーマネジメントシステム(EMS)等のシステムとスマート充電を組み合わせており、脱炭素化に向けてEVを導入する企業・自治体を対象に提供する。EV充電と運行管理を最適化、自動で一括管理する国内初のシステムだ。

なお、同社は、今後事務所/ 工場/建物/施設/集合住宅等の基礎充電に特化したアライアンス提供を進める。さらに、EVごとの充電料金計算、請求・回収等のサービスやデータ分析サービス等の追加機能を行う予定だ。さらに、カーボンニュートラルの実現に向け、圧倒的な使いやすさと快適性を追求した機能を実装し、国内のみならず、海外展開も視野に入れたEV充電マネジメントシステムを目指すと述べている。