車両全体の電費を3%以上向上見込み アイシンら、超高効率モーター開発
2023/5/26(金)
株式会社アイシン(以下、アイシン)は5月24日、株式会社東北マグネットインスティテュート(以下、TMI)と共同で、NANOMET※を用いた超高効率モーターを開発した。
※ 東北大学金属材料研究所で発明された高飽和磁束密度と超低鉄損の両立を実現するナノ結晶軟磁性合金。同大学からスピンアウトしたTMIが独占的に販売。(プレスリリースより)
アイシンは2022年6月、TMIに資本参加。今回開発した超高効率モーターは、両者の強みを生かし融合させたものだ。超高効率モーターにより、従来の電磁鋼板によるBEV用モーターと比較して損失を半減することができ、車両全体の電費としては3%以上向上できる見込みだ。5月24日から横浜で開催の「人とクルマのテクノロジー展」に試作品を出展している。また、両社は、今後実装に向けたさらなる技術の磨き上げや試験評価を進め、2029年までにBEV向けに市場投入を目指す。将来的にはモビリティ領域にとどまらず、超高効率モーターによる電費向上に高いニーズを持つさまざまな領域にも技術を展開していくことを視野に入れ、開発を加速していく予定だ。
なお、アイシンは、これからも環境や社会をより良いものにする技術開発を促進し、経営理念である「“移動”に感動を、未来に笑顔を。」を実現していくと述べている。