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ドローン運航に「リアルタイム風情報」を活用 メトロウェザー・NTT Com・ANAが11月から

2020/10/23(金)

メトロウェザー株式会社、とNTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は、高精度風況観測を実現する超高分解能ドップラー・ライダー※1を活用した風況情報を提供するシステム(以下、風況プラットフォーム)を用いた実証実験を行うと発表。ドローンの安定運航における風況情報の有効性を検証する。また、実証はANAホールディングス株式会社(以下、ANA)と共同で11月から開始する。
※1 大気中にレーザー光を発射し、エアロゾル(塵、微粒子)からの反射光を受信することによって、風速・風向を観測することができる大気計測装置。
メトロウェザーとNTT Comはドローンの運航に不可欠な風況情報提供を事業化するべく今年4月に業務提携を締結。風況プラットフォームの開発を進めてきた。今回、風況プラットフォームを活用したドローン安定運航における風況情報の有効性を検証するため、ANAと共同での実証実験を開始する。

風況プラットフォームのイメージ

風況プラットフォームのイメージ


風況プラットフォームは、メトロウェザーが持つドップラー・ライダーや信号処理技術と、NTT Comのデータ利活用プラットフォームである「Smart Data Platform (SDPF)」※2が提供するデータ収集機能やクラウド上でのデータ蓄積、データ統合・可視化などのIT基盤を組み合わせることで、リアルタイム風況情報を提供する。
※2 データ利活用に必要な収集・蓄積・管理分析におけるすべての機能を、ICTインフラも含めてワンストップで提供し、データ利活用によるDXを推進するためのプラットフォーム。
風況プラットフォームの主な特徴としては(1)ドップラー・ライダーによる3次元・立体的な風況データ収集、(2)信号処理の技術ノウハウを活用した、高精度な風況情報の提供、(3)風況情報の見える化、以上の3点があるという。

今回の実験では長崎県五島市において、風況プラットフォームを活用し、ドローンによる処方薬などの海上輸送における風況情報の有効性を検証する。

五島市の福江島と嵯峨島間にドローンによる海上輸送ルートを構築し、ANAの運航管理のもとドローンによる海上輸送を行う。メトロウェザーとNTT Comは、風況プラットフォームにおける風況情報見える化ツールを使用することで、ANAのドローン運航管理者に対して風況情報を提供する。この情報を安定飛行に活用することで、風況情報の有効性を検証する。実証の期間は11月4日から11月6日の3日間。

なお、同実験は五島スマートアイランド推進実証調査協議会によるオンライン遠隔医療の離島モデル構築の一環として行う。

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