アンリツ、北米向けEV評価ソリューションを「CES 2026」に出展 dSPACEや新グループ会社DEWETRONと連携
2025/12/18(木)
アンリツ株式会社(以下、アンリツ)は2025年12月16日、北米市場での販売を予定しているeMobility向け評価ソリューションを、2026年1月6日からラスベガスで開催される「CES 2026」に出展すると発表した。グループ傘下の高砂製作所が開発した充放電・バッテリエミュレーションテストシステムや、新たにグループ入りしたDEWETRON社の電力計測技術を展示し、グローバルなEV開発市場への本格参入を目指す。
CES 2026で展示されるのは、アンリツグループにある高砂製作所の充放電・バッテリエミュレーションテストシステム「RZ-X2-100K-HG」だ。これは日本国内で多くの実績を持つ「RZ-X2-100K-H」をベースに、北米の安全規格や電源規格に適合させたモデルである。
高電圧・大電流に対応し、車載バッテリーやパワートレインの性能・耐久性試験での活用が期待されている。
ブースでは、同システムとドイツdSPACE社のHIL(Hardware-in-the-Loop)シミュレータを組み合わせた「Power HIL評価システム」をコンセプト展示する。
Power HILは、実電力を伴う仮想環境を構築することで、実車を使わずにEVの走行試験や充電試験を再現できる技術だ。これにより、より高精度かつ効率的な評価プロセスの実現を提案する。
さらに、2025年10月にアンリツグループに加わったオーストリアのDEWETRON(デウトロン)社の電力計測ソリューションも併せて紹介される。
三相モータの性能評価デモンストレーションを通じて、同社の高精度なデータ収集技術とアンリツグループの電源技術を組み合わせた、付加価値の高いEV・電池評価ソリューションをアピールする狙い。
今回の出展は、国内EV開発市場で高いシェアを持つ高砂製作所の技術を世界展開するための重要な第一歩となる。アンリツは、計測技術と電力制御技術のシナジーを活かし、電動化試験の未来を支えるソリューションをグローバルに提供していく方針だ。







