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ARC、運転シーンを分析する自動運転システム検証ソフトウエアリリース

2022/4/27(水)

ZIPC GARDENラインアップ
活用イメージ

株式会社NTTデータ オートモビリジェンス研究所(以下、ARC)は、自動運転システム検証基盤ソフトウエアZIPC GARDEN Automation(ジップシー ガーデン オートメーション)をにリリースした。4月25日付のプレスリリースで明かしている。

自動車業界各社において自動運転領域の技術開発が進んでいるが、車両開発プロセスにおいて自動運転システムの安全性を確実、かつ効率的に保証する手法が依然として大きな課題となっている。そのため、運転シーンに関するデータやナレッジを蓄積・分析し網羅したデジタルツイン空間を活用し、バーチャルシミュレーションできるようにする技術が求められている。このような技術が確立すれば、量産プロセス早期段階で安全性を検証できるイノベーション、テストやキャリブレーションを省力化するイノベーション、市販後の運用モニタリング結果のフィードバックが可能になり、設計・実装の改善が期待できる。

同ソフトウエアは、株式会社J-QuAD DYNAMICS(以下、J-QuAD)および株式会社NTTデータ(以下、NTTデータ)との業務提携による自動運転・先進安全支援領域の共同研究成果だ。ARCが研究開発した独自アルゴリズム、およびアーキテクチャを活用し、運転シーンに関するデータやナレッジを有効かつ効率的に分析する。これにより、自動運転システムのバーチャルシミュレーションで実行すべき重要シナリオを網羅的に自動生成する。

また、同ソフトウエアは、基本機能を年額課金のWebサービスとして提供する。さらに、自動車メーカー・サプライヤ各社の開発環境の状況に応じたエンジニアリングサービスをあわせて提供する予定だ。これにより、各社において最適な開発・運用環境構築(バーチャルプライベートクラウド)を支援できるようになる。バーチャルシミュレーション主体による自動運転システムの有効な安全性検証と、効率的な次世代車両量産が期待できる。

さらに、ARCは今後、ZIPC GARDENのサービスラインアップ拡充を予定しており、ZIPC GARDEN Simulatorを2023年に、ZIPC GARDEN DevOpsを2024年にリリースする予定だ。ZIPC GARDEN Simulatorは、自動運転車両開発の自動化・仮想化をより推進するためにバーチャルシミュレーション実行機能を備えている。ZIPC GARDEN DevOpsは、量産市販後の車両の稼働状況をモニタリング・学習して車両開発プロセスにフィードバックするという。

なお、ARCは、ZIPC GARDENラインアップの各機能により、次世代車両開発プロセスを可能な限り前倒し省力化する。同時に、車両量産後の市場運用、ならびに車両機能のアップデートに至るサイクルを含めてトータルでつなぎ合わせるための媒介の役割を担う。これにより、次世代車両の安全で効率的な量産とさらなる進化に貢献すると述べている。

(出典:ARC Webサイトより)

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