旭化成と三井物産、バイオメタノールの供給・調達スキーム構築へ
2023/6/9(金)
旭化成株式会社(以下、旭化成)と三井物産株式会社(以下、三井物産)は、米国で生産するバイオメタノールの供給・調達スキームを構築する。そして、旭化成は、このスキームを通じて、三井物産より調達したバイオメタノールを原料とし、従来品よりカーボンフットプリントの低いエンジニアリングプラスチックを日本で生産する予定だ。
旭化成は、ポリアセタール(POM)樹脂「テナック」などの各種エンジニアリングプラスチックにおいて、GHG排出量が少ないバイオマス原料を使用した製品の製造に取り組んでいる。さらに、両社で協議し、原料調達において、課題解決に向けて検討を進めてきた。三井物産は、米国で都市廃棄ごみから出るバイオガス経由のRNG(Renewable Natural Gas=再生可能天然ガス)を調達し、マスバランス方式※を用いて現地合弁会社でバイオメタノールを生産している。ほくわえて、両社は、サステナビリティ特性を最終製品に信頼性を持って伝えるため、サプライチェーンにおいて国際持続可能性カーボン認証「ISCC PLUS認証」を取得している。これにより、旭化成は、三井物産が製造したバイオメタノールを調達し、マスバランス方式で同原料を割り当てた各種エンジニアリングプラスチックを販売することが可能となる。
バイオマス原料等と化石燃料由来の原料を混合供給し製品を製造した際に、投入したバイオマス原料等の割合に応じて、製品の生産量を割り当てるもので、ISCC PLUSシステム文章に定められ、認められた管理手法。(プレスリリースより)
なお、旭化成は、バイオマス原料や再生原料、再生可能エネルギーのような特性を有する製品・サービスの提供をより進めることで、社会や顧客からの期待に応えていくという。一方、三井物産は、バイオメタノールを含む低炭素メタノールの供給を始めとした、さまざまな事業を通じてユーザーのスコープ3に於けるGHG排出量削減に取り組み、社会全体の持続可能な発展への貢献に努めると述べている。(出典:旭化成 Webサイトより)