ニュース

「自動追従で農作物の収穫をサポート」アトラックラボらがロボット車を開発

2020/11/5(木)

アトラックラボが4日、佐賀大学および銀座農園との共同で、AIにより人を認識し距離を算出する、人追従型収穫物搬送ロボット車の開発を発表した。
アトラックラボは、人工知能とロボティクス技術を用いて業務を安全に効率よく遂行するためのソリューションを提案している。AI、無人車両、無人艇などの最新の技術を駆使して、農業、漁業、インフラ点検、建機、警備、捜索、救助、物流などソリューションを提供する分野は多岐にわたる。

今回のロボット車は、カメラ映像をもとに人の大きさを検知。さらに、AIを使ってカメラと人との距離を算出する。この算出距離から搬送ロボットは、追従走行と停止を判断して自律追従する。搬送ロボットを追従させる方法はビブスを着用するだけで、特殊なマーカーなどを身につける必要はない。

今回のロボット車は、草花などがカメラレンズを覆って対象者の足元が移らない場合でも動作が可能。適切に人の大きさが認識できるよう機械学習を行っているためだ。また、コスト面でも今回のロボット車は優れている。従来のロボット車では、LiDERやステレオカメラといった高価なパーツが必要だった。これに対して今回のロボット車は、安価な単眼カメラなどを使用している。

積載重量の面でも実験が行われている。かごに15kgの重りを乗せた状態でも今回のロボット車は、安定して人追従走行と停止を行うことを実証した。将来的にアトラックラボは、コストの制限が大きい農業分野などへの展開、ライン工場内での治具搬送、倉庫内での搬送補助などへの応用も視野に入れる。

なお、ロボット車に実装されている制御アルゴリズムは、佐賀大学教育研究院自然科学域理工学系の佐藤和也教授が開発した。搬送ロボット車の開発やシステム設計などは、アトラックラボと銀座農園が担当している。

get_the_ID : 65539
has_post_thumbnail(get_the_ID()) : 1

ログイン

ページ上部へ戻る