BRJ、沖縄・宮古島で電動モビリティ実証開始 官民連携で新たな観光周遊スタイルを創出
2025/10/29(水)
電動モビリティシェアサービス「TOCKLE」を展開するBRJは、沖縄県宮古島市で官民共創型の実証実験を開始した。人気の観光地である宮古島が抱える、レンタカーによる交通渋滞や駐車場不足といった課題に対し、電動の二輪・三輪モビリティという新たな選択肢を提供。観光客の周遊性向上と地域交通の最適化を目指す。
年間約100万人が訪れる宮古島では、観光客の主な移動手段がレンタカーに集中しており、交通渋滞や駐車場不足、交通事故の増加が深刻な問題となっている。路線バスも本数が限られており、観光客、住民双方にとって快適な移動環境とは言えない状況にあった。
今回の実証実験は、この課題を解決するため、BRJが沖縄トヨタ自動車、宮古島観光協会、宮古島市などと連携して実施するものだ。BRJが提供する電動二輪・三輪モビリティのシェアサービス「TOCKLE」を導入し、既存の公共交通を補完する新たな移動手段としてその有効性を検証する。
実証期間は2025年10月25日から2026年1月31日まで。宮古島市公設市場やパイナガマ海空すこやか公園など、主要な観光拠点にポートを設置し、順次拡大していく予定だ。利用者は専用アプリ「TOCKLE」で会員登録を行い、手軽にモビリティを利用できる。
BRJは「安全」を最優先事項としており、宮古島での実証においても、飲酒運転のリスクが高い夜間のサービス提供(20時〜翌6時)を停止するほか、GPSで走行エリアを制限するジオフェンシング機能の活用など、独自の安全対策を徹底する。
今回の実証で得られた利用データは、今後の移動ニーズの把握や、市の交通政策立案にも活用される。BRJと宮古島市は、小型モビリティを交通ネットワークに組み込むことで、レンタカーへの過度な依存から脱却し、持続可能で快適な観光地の交通環境を構築していきたい考えだ。







