物流2024年問題に中小企業の約半数が着手できず 日商が発表
2023/8/2(水)
日本商工会議所は7月31日、7月の商工会議所LOBO(早期景気観測)調査結果を発表した。この調査結果の中で、物流2024年問題に対する認識が広がる一方、中小企業の約半数で具体的な対策に着手できていないとまとめている。
今回の調査によると、物流2024年問題について、72.0%の企業は問題を認識していることが判明した。一方、物流効率化に向けた「取り組みを開始している(予定含む)」と回答した企業は25.5%に留まり、「(問題を)認識しているが、何をすればいいのか分からない」と回答した企業が46.5%に上っている。また、物流における企業の属性別(発荷主、着荷主等)における取組状況では、荷主企業のうち、特に、着荷主(小売業等)において、33.6%が物流2024年問題を認識していないことが明らかになった。
くわえて、物流効率化に向けた「取り組みを開始している(予定含む)」と回答した企業の具体的な取組内容としては、「適正な運賃収受・価格転嫁」や「納品リードタイムの延長、発注・受注ロットの拡大」等に向けた取引先との協議と回答した企業が約4割を占めている。続いて、ドライバー等の「荷待ち・荷役作業等に係る時間の把握」が約3割、「荷待ち時間の削減」が約2割となった。
このような結果から、今回のレポートでは、物流2024年問題への認識が広がりつつある中で、一部の企業では物流効率化に向けた取り組みが開始されている一方、ノウハウ不足等から、多くの中小企業で具体的な対策に着手できていないとまとめている。なお、調査結果の詳細は、以下で公開されている。
https://cci-lobo.jcci.or.jp/wp-content/uploads/2023/07/LOBO202307.pdf
(出典:商工会議所LOBO(早期景気観測)調査 Webサイトより)