セレンスのアシスタント技術、中国のレベル4自動運転ロボタクシーに採用
2022/6/8(水)
Cerence Inc.(以下、セレンス)のモビリティアシスタント技術が、中国の自動車メーカーSAIC Motor(上海汽車集団)傘下企業SAIC Mobility Robotaxiの中国初となるレベル4自動運転ロボタクシーのプラットフォームに採用された。Cerence Japan株式会社が、5月31日付のプレスリリースで明かしている。
SAIC Mobility Robotaxiは、SAIC Motor Passenger Vehicle Company、SAIC Motor AI Lab、自動運転技術企業Momenta、SAICの配車サービスプラットフォームであるSAIC Mobilityなどの主要なリソースを結集して、2021年12月に上海で正式に事業を開始した。都市部でのモビリティシナリオとしてレベル4の自動運転技術の実現のために、継続的に進化するデータ駆動のエコシステムを構築している。Cerence Mobility Platformは、OSに依存しないハイブリッド式組み込みクラウド対話型AIプラットフォームだ。ユーザーは、ターンキーソリューションにより、車内外からデジタル空間にシームレスに接続できる。ターンキーソリューションには、音声、ジェスチャー、視線検知を含むマルチモーダルアプローチが可能だ。
さらに、SAIC Mobility Robotaxiは、マイク入力からノイズを除去するセレンスの最先端技術であるAIベースの音声信号処理技術の活用も予定している。「Xiao Ke」(AIアシスタント)と呼び掛けることで、SAIC Mobility Robotaxiの車載アシスタントが反応し、さまざまなユーザーニーズに対応する。具体的には、エアコンの操作、窓の調整、後部座席から簡単に音楽などの車内エンターテイメントを楽しむなどだ。
▼関係者のコメント
■SAIC Mobility Robotaxiのコメント 「中国全土でロボタクシー利用の増加に伴い、車両と乗客との自然なインタラクションは、この新しい交通形態とモビリティエクスペリエンスにおいて、消費者の信頼性と快適性を獲得する上で重要な要素となります。Cerence Mobility Platformは、業界をリードする会話型AI技術をロボタクシーエクスペリエンスに統合し、利用されるお客様に安全かつ生産的で楽しい移動を提供します」
■セレンスのCEOステファン・オルトマン(Stefan Ortmanns)氏のコメント
「SAIC Mobility Robotaxiは、自動運転車の分野で驚異的なイノベーションを推進するグローバル・リーダーです。急速に変化するイノベーション環境では、信頼できるパートナーから導入しやすい高品質な技術を確保する必要があります。セレンスは、自動運転技術を軸にした都市モビリティの実現に向けて果敢に取り組むSAIC Motorとパートナーシップを継続できることを誇りに思います」