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AI+ロボティクス技術=夢のクルマ社会を実現する動きがはじまった 「CES 2017」レポート

2017/11/17(金)



Valeoはノースパーキング(ゴールデンロット側)「eCruise4U」という自動運転自動車システムの試乗を実施。車輌はVW製。


ValeoはVRを使ったシミュレーションを紹介。


Valeoはフロントに搭載したカメラを活用した自動運転システムとして「eCruise4U」と「XtraVue」を開発し、ブースでのVRシミュレーションと同時に試乗を実施していた。単体での自動運転も可能だが、同じシステムを搭載している車輛で情報を連携できるのが特徴で、前を走っているクルマのカメラを通じて道路の状態が把握できるようになっている。また、会場ではValeoが投資する世界初の自動運転バスを開発するスタートアップNavyaの車輛も展示されていた。
 

レベル4に近い試乗を行ったNVIDIA

会場で唯一運転席に人が座らない試乗車を走らせていたのがNVIDIAだ。アウディと共同で開発するBB8という専用車輛を使い、コース内を8の字に運転するというもの。試乗したのは夕方の薄暗い時間帯であったが、急な旋回や未舗装部分の走行、そして走行中に進路変更の道路表示板を出して自動でルートを判断させるというデモもスムーズに走り抜け、システムの完成度の高さをアピールしていた。

 

NVIDIAは屋内ブースでテスラの開発用車両と顔認識システム他、ソフトウェアを紹介。屋外でBB8こと「audi.AI」を使ったオートドライブカーの試乗を実施。ドライバー席に誰もいないという大胆なデモであった。


NVIDIAはテスラとも次期車輛を開発中だが、それぞれメーカーによって自動運転に求める機能は異なり、自社が主導して新技術を開発するというより、求められる要望に最大限に応える黒子として協業関係を進めていくとコメントしていた。

 

安全性と操作性を兼ね備えたインターフェース開発

今回、会場で複数見られたのが視線入力やジェスチャーコントロール、音声認識を使った次世代コクピット向けのインターフェース開発技術である。

ドライバーの視線をカメラで捉え、よそ見や居眠りを注意する機能は以前からあったが、デンソーは視線と頭の動きで直感的にでナビを操作する試作品を展示。他にもNVIDIAは力を入れているAI技術を活かし、ドライバーの視点から道路上に注意すべき問題がないかを自動で解析して警告するシステムや、うるさい車内でも唇の動きを読み取ってコントロールできるインターフェースの開発を進めている。

音声認識に関しては、Amazonの「Alexa」を利用するケースが複数あり、どんなデバイスでも搭載できる汎用性と認識率の高さで、ナビシステム単体からコネクテッドカーのコントロールまで幅広く使われる可能性が出てきた。また、車内の騒音を軽減するクルマ用ノイズキャンセリングシステムの研究開発も進められており、会場でいくつか試作品が展示されていた。

これらの技術はCESに出展されていた家電やガジェット、ウェアラブルなどの新製品でも使われており、クルマに搭載される新機能を知る上で、CESの動向をウォッチすることが必須になっていくかもしれない。
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