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“コネクテッド戦争”、第三極の登場 Xevo

2017/11/17(金)

Xevo株式会社 代表取締役 穂坂浩司 氏

Xevo – クルマとスマホの連携を加速させるSDL “コネクテッド戦争”は次の局面へ

クルマとスマートフォンの連携。コネクテッド(コネクテッド・カー、コネクテッド・ヴィークル)といわれるこの分野は、スマホの登場時よりその必要性が高まってきましたが、未だ決定的なプラットフォーマーが出現しているとは言えません。スマホOSの巨人、グーグル(Android)とアップル(iOS)が凌ぎを削り、自動車OEMとも微妙な距離感で牽制し合う、なかば戦国時代のような様相を呈しています。そんなクルマ・スマホ連携の領域に、劇的な変化が生まれつつあります。

 


 

その中心に登場したのはオープンソースプラットフォーム「スマートデバイスリンク(SDL)」です。SDLは“コネクテッド戦争”の第三極足りうるのか。SDLコンソーシアムの一員として、主導的役割を担う企業の一つであるXevo(ジーボ、旧UIEvolution)の代表取締役・穂坂浩司氏と、プログラムマネージャー・鈴木智也氏へのインタビューを通じ、コネクテッドの“今”に迫ります。

[LIGARE vol.31 (2017.1.31発行) より記事を再構成]


Xevoについて

Xevoは2000年の創業以来、「身の回りのあらゆるデバイスがネットワークに繋がる世界」に向けて事業を展開しています。旧社名のUIEvolutionが示す通り、UI(ユーザーインターフェース)を中心に、IoTのエキスパートとして事業を展開しています。

 


 

SDLについても、SDLコンソーシアムのメンバーとして参画しているほか、OEM向けのSDLサービスパッケージの提供も行っています。

 

SDLとは?

SDLは、フォードが導入している車載システムであるAppLinkの仕組みを応用し、他のOEMやアプリベンダー等が使用できるように標準化された車載機とスマートフォン間の通信規格です。

 

図1:SML対応のSpotify、Pandora、Alexaを起動したヘッドユニット(フォード用)。
フォードのテンプレートに則っているので、アプリの種類によらず、インターフェースの構成はほぼ同じになっている。



昨年1月に、トヨタがその展開で協力する旨を発表し、日本国内でも一躍注目の的になりました。SDLはフォードのAppLinkが下地にはなっているものの、従来のいわゆる“フォード専用”の車載システムとは一線を画すものになっています。

SDLの最大の特徴は“テンプレート化”です。スマホのアプリにSDLで会話するためのプロキシを入れ、車載機側で使用するテンプレートを決め、そのテンプレートに対して必要なメタデータをやり取りするといった流れになります。

どういうことかというと、たとえば、オーディオ系のアプリであれば、楽曲のリストやボリューム調整や各種ボタンといった構成要素はほとんど共通しています。SDLでそうした構成要素を決めておき、その構成要素に則ってOEMないし車載機メーカー側がテンプレートを用意します。そして、アプリベンダー側が、SDLの作法に従って車載機側に適切な実証をしておけば、そのテンプレートに則って各種アプリが表示されるという仕組みです。

実際には、図1のようになります。SpotifyもPandoraもAlexaも、すべて同様のテンプレートに則っていることが見て取れます。これらはフォードのテンプレートになっていますが、たとえば他社の車載機ならば独自のテンプレートで表示されるようになります。

 

テンプレート化による開発費削減

これまでは、アプリベンダーがOEM・車載機メーカーごとに画面(GUI)を作成していました。たとえば、Spotifyのアプリならトヨタ用、フォード用といったようにそれぞれ対応するように作らなければなりませんでした。しかし、SDLの仕組みではその必要がなくなります。SDLに対応してさえいれば、あとはOEM側のテンプレートにあわせてアプリが起動するということになるからです。逆に、OEM側もアプリベンダーとの擦り合わせが減少します。

このように、SDLを活用すれば、アプリベンダー、OEM・車載機メーカーのいずれにおいても、開発費の削減が可能になります。大手OEMでは自前で開発することもできましたが、SDLを活用することで、単独での開発が困難な企業でも開発が可能になるでしょう。

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