タクシー業界は、IT化の遅れやドライバーの高齢化、ライドシェアサービスの隆盛などによって、大きな過渡期を迎えている。さらに、2020年以降のコロナ禍においては、観光や飲食店の休業により人流が抑制されたことにより苦境を迎えた。そして、感染状況が収束し、観光や移動ニーズが戻ってきた今、業界全体が深刻な人手不足という課題に直面している。

今回発表したサービスは、タクシー配車の自動化を図る「DS Smart」と、タクシーのビジネス(法人)利用を推進する「DS Taxi Call」だ。「DS Smart」は、電話からの配車依頼も、スマホアプリからの配車依頼も、オペレーターの業務負担を削減し、タクシー配車業務に必要なシチュエーションとプロセスに対応し自動化を実現する。こちらの機能は、3月1日から予約受付開始の予定だ。一方、「DS Taxi Call」では、タクシーの法人利用時における配車注文を実現し、事業者の未収(売掛)管理とも連携する。こちらの機能は5月下旬に提供開始するという。

また、同社は、ほかにも機能アップデートを予定しており、無償で拡張する予定だ。くわえて、タクシー事業者から多く寄せられた機能の多くを無償で拡張。配車システム導入済の事業者には、追加料金無しで順次提供する。具体的には、「配車オペレーターとドライバーの簡易チャット機能」、「マウス操作を省略できる受話ショートカットキー対応」、「管理画面上での音声入力に対応」などだ。合わせて、「電脳交通」をはじめとする提供サービスの名称を変更・統一する。なお、同社は、引き続きより良いタクシー事業者向けサービス、自治体向け地域交通ソリューションを提供していくと述べている。