広島第一交通、電脳交通開発提供の乗り合いタクシー運行管理機能導入
2022/8/5(金)
広島第一交通株式会社(以下、広島第一交通)は、株式会社電脳交通(以下、電脳交通)の乗り合いタクシー運行管理機能を導入し、8月1日から予約型デマンドタクシーを運行開始、10月から広島県内で本格運行を開始する予定だ。8月2日付のプレスリリースで明かした。
乗り合いタクシー運行管理機能は、電脳交通が開発・提供するタクシー配車システムの一部だ。初期コストを抑えた導入が可能、豊富な運行実績、複雑な運行ルート管理も業務負担をかけずに実現できるといった特徴がある。通常のタクシー運行との併用も可能で、乗り合いタクシー、路線バス、コミュニティバスなどさまざまな公共交通の運行システムに採用されている。広島第一交通は、バスや電車など公共交通の利用が難しい地域での移動手段としてデマンドタクシーの実証運行を2021年より行っている。
さらに、同実証運行の結果を踏まえ、利用方法や運行内容をリニューアルすると同時に、乗り合いタクシー運行管理機能を8月1日に導入した。
実証実験の変更点は、「利用料金の変更」、「運行車両を変更し、細かい路地までの送迎を可能に」、「24時間受付予約が可能」、「予約締切は希望利用時間の30分前」の4点だ。なお、広島第一交通は、今後も地域の人々の移動を支える持続可能な交通サービスを提供していくと述べている。
▼関係者のコメント
■広島第一交通 代表 荒木 浩幸氏のコメント
これまで広島第一交通では、広島県内にて地域デマンド交通をジャンボタクシーにて試験運行しておりました。約1年間の実証実験から今年10月の本運行への移行にあたり、お客様の利便性の向上を目指しデマンド交通システムの導入を自治体へ提案させて頂き8月より導入が決定いたしました。
デマンド交通システムを導入することで、これまで紙で運行情報の管理・共有を行っていたため予約の締め切り時間が早かったのを運行30分前まで予約可能時間にすることができます。また車両側との情報共有ミス防止、運行情報の抽出が楽になるなどの改善があり、今回の導入に至りました。
■電脳交通 代表取締役社長 近藤 洋祐氏のコメント
この度当社は広島第一交通様とともに、広島県内でのデマンド交通事業を本運用へと移行する運びとなりました。全国的に進む地域交通の再編が進んでおり、実証実験から本運用への移行事例が少ない状況で、地域交通領域での本件の注目度は高いと感じています。
その上で、利用者様に高い利便性のサービスを提供できるよう、従来アナログ管理を行っていた領域の業務をデジタル化することや、運行管理業務のプロセスを見直すことにより、より多くの住民の皆様にご利用いただける地域サービスとなれるよう、広島第一交通様とともに事業づくりに取り組んでまいります。