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デンソー、京都府伊根町でデマンド交通予約機能の実証実験実施

2021/9/3(金)

タブレット端末
操作画面1

株式会社デンソー(以下、デンソー)は、地域情報配信システム「ライフビジョン」を活用したデマンド交通予約機能の実証実験を実施する。9月1日付のプレスリリースで明かした。京都府伊根町(以下、伊根町)、順風路株式会社(以下、順風路)と協力し、2021年9月1日から2021年10月31日にかけて実施する。

「ライフビジョン」は、デンソーが開発・提供する地域情報配信システムだ。タブレット端末やスマートフォンを通じて、自治体から住民へさまざまな情報を配信できる。伊根町では、「ライフビジョン」を活用した伊根町ネットワーク回覧板「いねばん」の運用を、2020年4月に開始した。目的は、アナログ防災無線の更新に伴う、ITを活用した付加価値の高い情報の提供だ。全世帯にタブレット端末を配備し、日常の地域情報や防災情報の配信に加えて、地域活性化につながる「いねばん」の活用を推進している。

今回の実証実験では、伊根町内を運行する電動車両のデマンド予約機能を「いねばん」に追加する。これにより、住民が自宅のタブレット端末「いねばん」から乗車予約を行い、電動車両に乗って町内の目的地まで移動することができる。普段から利用するタブレット端末を使って簡単に予約ができ、路線バスでは対応できなかった細やかな移動ニーズに対する活用を期待できる。

なお、伊根町では、今回の実証実験で得た知見を生かし、2022年4月から本格的なデマンド交通サービスの開始を予定している。伊根町、デンソー、順風路は、同実証実験を通じて、伊根町が予定している本格的なデマンド交通サービス提供に向け、運用の課題出しや改善に取り組む。この活動により、住民の自由な移動を支え、地域の活性化に貢献することを目指すと述べている。

タブレット端末
操作画面2



■伊根町のコメント

診療所への通院、幹線バス路線への接続などに利用されている町内公共交通について、ドアツードアによる住民の利便性向上を目的にコミュニティバスに替わり電動車両によるデマンド交通サービスの運行を開始します。使用する車両は、電動車両とし、交通手段という身近なことからエネルギーの使い方・意識を変える仕組みづくりをスタートさせたいと考えています。また、住民だけでなく当町を訪れる方々にも気軽に利用できる仕組みを構築し、観光振興への寄与にもつなげていきたいと考えています。

■デンソーのコメント

「いねばん」の基盤となる「ライフビジョン」の開発・提供を担当しています。今回新たに導入するデマンド交通予約機能に合わせ、利用者が簡単に操作できる予約画面の開発に取り組んでいます。「ライフビジョン」にデマンド交通予約機能が追加されることは、伊根町が初の事例です。今回の「ライフビジョン」とモビリティサービスとの連携事例が新たなモデルケースとなるよう進めてまいります。

■順風路のコメント

「ライフビジョン」のデマンド交通予約機能で使用する乗合いオンデマンド交通システム「コンビニクル」を提供しています。「コンビニクル」は、東京大学と共同で開発したシステムで、電話やWebアプリを通じて乗り降りしたい場所や時間のリクエストを受け、サーバーが自動で運行計画を作ります。今回のような「ライフビジョン」とのAPI連携事例を今後も進めてまいります。

(出典:デンソー Webサイトより)

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