デンソー、次世代LiDARの実用化へ 米・スタートアップと共同開発
2021/1/20(水)
株式会社デンソー(以下、デンソー)は、自動車向けのセンサーを開発する米国のスタートアップ企業であるAeva Inc.(以下、Aeva)と、周波数連続変調(FMCW※)方式の次世代LiDARの共同開発を行う。
※Frequency Modulated Continuous Wav
現在、一般的に使用されているLiDARはTOF(Time of Flight)方式で、パルス状のレーザー光を極めて短い間隔で断続的に照射し、光が物体に反射して返ってくるまでの時間を計ることで、物体との距離や方向を正確に検知している。
FMCW方式では、光の周波数を変えながら連続的にレーザー光を照射し、物体からの反射波と送信波の周波数の変化を読み取る。物体との距離や方向の検知だけではなく、物体の移動速度も計測することが可能になる。この技術により、歩行者や自転車など移動しているものを高い精度で検出することができる。
これまでデンソーでは、車両の安全性能を向上する製品として、画像センサーやミリ波レーダー、LiDARなど、高度運転支援・自動運転に関する技術開発に取り組んできた。
AevaはFMCW方式でLiDAR開発を行うスタートアップ企業だ。今回の共同開発では、デンソーが培ってきたセンシング技術や実用化の知見とAevaの固有技術を掛け合わせることで、FMCW方式の次世代LiDARを開発、提供を目指す。