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デンソーとテュフ、DPP推進で覚書締結 欧州電池規制で導入義務化予定

2025/10/1(水)

覚書締結の様子

デンソーは9月29日、とテュフ ラインランド ジャパンと、電池をはじめとする工業製品の持続可能な製品づくりの実現とそれに寄与する「デジタルプロダクトパスポート※1(以下、DPP)」の推進を目指し覚書締結を発表した。

EUでは2024年7月にエコデザイン規則※2が施行され、製品の設計段階から環境配慮を義務付ける新たな枠組みが導入された。この規則では、製品の製造元や使用材料、CO2排出量、リサイクル性などの情報を電子的に記録するDPPの導入が求められている。また、2027年2月からは欧州電池規則※3に基づき、DPP初のユースケースとして、車載用・産業用などの電池製品に対して「バッテリーパスポート」の導入が義務付けられる予定だ。

具体的な協業内容としては、バッテリーパスポートをはじめとするDPPや、それに関連するサービスの事業開発に関する協力、バッテリーパスポートに関する規制対応や顧客支援などで連携だ。さらに、テュフ ラインランド ジャパンは、デンソーの開発するバッテリーパスポート用アプリケーションに対し第三者検証・認証サービスを提供。そして、顧客に向けてバッテリーパスポートに関する技術資料を共同作成するという。

▼関係者のコメント
■デンソー 執行幹部 社会イノベーション事業開発統括部長 加藤充氏のコメント
デンソーは、製品のライフサイクル全体に渡るトレーサビリティや資源循環に取り組んでいます。今回、それらを促進するDPPの取り組みを推進するにあたり、第三者認証機関として豊富な実績と知見を有するテュフ ラインランド ジャパンと、戦略的なパートナーシップを構築できたことを大変嬉しく思います。デンソーが培ってきた製造に関する知見やトレーサビリティ技術と、テュフ ラインランド ジャパンの認証・評価技術を融合させることで、より信頼性の高いプロダクトをグローバルに提供していきます。

■テュフ ラインランド ジャパン 代表取締役社長 岡本邦裕氏のコメント
テュフ ラインランド ジャパンは国際的な基準に従った各種試験、認証、監査サービスを提供しており、近年は環境に配慮した事業運営と持続可能な開発を支援するためのサービスを展開しております。デンソーは自動車業界において高度な先進技術を有しており、この新たなパートナーシップが、両社にとって新たな可能性を開き、成長を促進することを期待しています。共に持続可能な社会の実現に向けて努力していきます。

※1 製品の持続可能性を証明する情報として、製造元、使用材料、リサイクル性、解体方法等、製品のライフサイクルに沿ったトレーサビリティを確保するためにさまざまな情報が記録されたデジタル証明の総称。
※2 欧州市場に投入されるほぼすべての製品を対象に、環境性能基準を設計段階から向上させる包括的な枠組みで、DPPを含め、耐久性、再資源化、修理性、エネルギー効率などを規定する。2024年7月に欧州で発効した。
※3 持続可能かつ安全な電池製品の生産と利用を推進するため、バッテリーの設計、材料調達、製造、回収、リサイクルなどに関する統一的な義務を定める規則。2023年8月に欧州で発効し、2024年2月から順次各要求事項の適用が始まっている。(プレスリリースより)

(出典:デンソー Webサイトより)

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