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ドラレコが「危険な運転」をリアルタイム通知 デンソーテン6月に新商品

2023/4/14(金)

株式会社デンソーテン(以下、デンソーテン)は4月13日、新商品「Offseg(オフセグ)」を今年6月に発売すると発表した。通信型ドライブレコーダーを活用して、法人向けの「安全運転管理テレマティクスサービス」を提供する。AIがドライブレコーダーの映像から危険な運転シーンを自動で検出し、リアルタイムでドライバーへの通知・警告が可能だ。さらに、ドライバーごとの運転傾向に応じたeラーニング用の教育資料作成や運転診断をそれぞれ自動化することが可能で、安全運転管理や指導教育を行う管理者の業務効率化もサポートする。

ドライバーや管理者の事故・ムダ“をふせぐ”

Offseg(オフセグ)の商品名は「社有車のトラブル・事故・ムダ“をふせぐ”」ことに由来している。想定するターゲットは、営業車やサービス車などを保有する一般企業だ。ネーミングの通り、交通事故につながる危険シーンを検出・通知したり、社有車の管理業務を効率化したりできる点が特徴だという。

・AIが事故リスクのある12シーンを検出

AIを活用し、事故リスクのある12シーンを検出する。具体的には、一時不停止・速度超過・逆走・車間距離不足など、人的な事故要因の多くを占める危険シーンを検出できる。今回の新商品ではクラウド上のAIに加えて、車載器側にもエッジAIを搭載することで、信号無視や脇見運転など6つのシーンについては、運転中にリアルタイムで検出・警告を出すことが可能だ(管理者にはメールで通知を行う)。

検出できる「危険な運転シーン」_一覧表
※検出対象となる運転行動であっても状況によっては検出できない場合がある。

・安全運転管理のDX化

システムの自動化により、安全運転管理の業務効率化のサポートも行う。検出した危険シーンから、AIがドライバーの運転傾向を分析し、eラーニング用の教育資料を自動で作成・配信することが可能。ドライバーはWEBアプリを通じて、自身の運転診断結果や、運転傾向を反映した安全運転指導を確認し、振り返ることができる。

eラーニング資料_イメージ

・ハードを小型化 オプションにリアカメラも

ハード面では、ドライバーの視界を妨げにくい2カメラ一体型の小型ユニットを用い、フルHD200万画素で約360度の広範囲を撮影する。リアカメラ(オプション)を取り付ければ、車両後方からの追突や後退時の衝突など、車両後方で起きたトラブルを記録することも可能だ。

ドライブレコーダー本体の設置イメージ

アルコール検知システムとの連携は、今後のバージョンアップで

今回のターゲットとなる「社有車を持つ白ナンバー事業者」の立場からすると、これらの事故防止や業務効率化につながる機能に加え、アルコールチェックに関するニーズも高い。昨年のアルコールチェック義務化に続き、今後の検知器によるチェックの義務化を控えている状況にあるからだ。その点についてデンソーテンの発表によると、「他社アルコール検知システムとの連携をソフトウェアバージョンアップにて対応予定」とのことだ。

そのほか、車間距離不足・信号無視の検知については、現在のところ車速パルス信号接続が必要になる。この点についても今後行うソフトウェアのバージョンアップで対応する方針で、「車速パルス信号接続無しでも検知可能になる予定」との方針を示している。
※2022年4月、白ナンバー事業者を対象に、「運転前後の運転者の状態を“目視等で”確認すること」、「運転者の酒気帯びの有無を確認すること」、さらに酒気帯びの有無について「記録を1年間保存すること」が義務付けられた。当初は同年10月に、酒気帯びの確認を「アルコール検知器を用いて行うこと」も義務付けられる予定だったが、検知器メーカーの生産能力を上回る需要過多を理由に、検知器の義務化については現在延期中。

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