トヨタら、車載用電池を活用した定置用蓄電池システムの実証開始
2023/11/6(月)
株式会社ユーラスエナジーホールディングス(以下、ユーラスエナジーHD)は11月1日、トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)らと共同で、定置用蓄電池システムの実証実験開始を発表した。同システムには、今後発生する使用済み車載用電池のリユースを見据え、EVに利用されている新品の車載用電池を活用している。
同システムは、ユーラスエナジーHDと豊田通商株式会社(以下、豊田通商)が共同で取り組み、ユーラス田代平ウインドファームに併設を進めていたものだ。さらに、今回の実証は、ユーラスエナジーHD、豊田通商、東京電力ホールディングス株式会社(以下、東電HD)、トヨタの4社で実施している。同実証の目的は、再生可能エネルギーのさらなる導入拡大と電力需給の安定化だ。定置用蓄電池システムの運用により、再生可能エネルギー電源の課題である不安定性の解消に取り組む。同時に、FIT期間が終了した大規模風力発電所の提供価値の最大化や長期電源化に向けた事業継続性の確保に関する検証を行うという。
さらに、同実証は、株式会社ユーラスグリーンエナジーとも協業しながら数年程度実施。国内電力卸市場の価格変動や小売電気事業者の需給事情を基にした蓄電池の充放電の最適運用、電力系統の安定化に資する制御などを目指して運用・性能評価をしていく予定だ。
くわえて、今回設置した定置用蓄電池システムは、トヨタのEVに採用されている車載用電池・制御部品・技術と東電HDの系統接続の知見が融合して共同開発されたものだ。今回の実証では、システムの動作・性能についても確認を行う。なお、ユーラスエナジーHDは、同実証を通じて、再生可能エネルギーの普及・拡大による脱炭素社会、循環型社会の実現に向けた活動を進めていくと述べている。
(出典:ユーラスエナジーHD Webサイトより)