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トヨタら、EV等リユースバッテリーを活用したスイープ蓄電システム構築

2022/10/31(月)

株式会社JERA(以下、JERA)とトヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)は、リユースした電動車(HEV、PHEV、BEV、FCEV)の駆動用バッテリーを活用し、大容量スイープ蓄電システムを構築。同システムの電力系統への接続を含めた運転を開始した。10月27日付のプレスリリースで明かしている。

カーボンニュートラルを実現するためには、CO2排出量の削減は欠かせない。蓄電池は、再生可能エネルギー(以下、再エネ)の導入拡大に必要な調整力として、今後需要が拡大していくことが見込まれている。

くわえて、コバルトやリチウムなど、電池の材料となる資源の埋蔵量には限りがある。そのため、使用済みの電動車用バッテリーを回収し、蓄電池として有効に活用するなど、地球環境に配慮した取り組みも求められている。JERAおよびトヨタは、このような状況に対して、2018年から電池のリユース技術の確立に向けて検討を重ねていた。

また、同システムは、性能および容量の差が大きい使用済みの車載電池を扱うことが可能となるスイープ機能を搭載している。このため、電池の劣化状態を問わず、かつ異種電池が混合した状態でも容量を使い切ることが可能だ。

同事業では、JERA四日市火力発電所において、中部電力パワーグリッド株式会社の配電系統に接続して、系統用蓄電池としての充放電運転を行っていく予定だ。両社は、2020年代半ばに供給電力量約10万kWhの導入を目指しており、蓄電システム全体のコストダウンにくわえ、CO2排出量の低減にも寄与するという。

さらに、JERAは、電動車用リチウムイオン電池の低環境負荷型リサイクルプロセスの開発にも取り組んでいる。トヨタは、これまでの電池リサイクルの取り組みで培ったノウハウや知見を生かしながら、JERAの低環境負荷型リサイクルプロセスの開発を支援していく予定だ。くわえて、両社は、使用済み電池の回収や再資源化により、循環型社会の実現に向けて取り組みを加速していきたいと考えているという。

なお、JERAは、今後も、エネルギー業界に留まらず、国内外の有力企業とも連携しながら、蓄電システムをはじめとした技術開発やエネルギーの最適利用に資するサービスの開発に努める。そして、脱炭素社会および資源循環型社会の実現に向けて積極的に取り組んでいく予定だ。

また、トヨタは、カーボンニュートラルの実現に向けて、電動車の積極的な普及を進める。同時に、車載電池のリユースを含め、電池資源の有効利用促進に取り組むことで、再エネの利用拡大および資源循環の促進など、電動車の普及を支える社会基盤の整備にも貢献すると述べている。

(出典:トヨタ Webサイトより)

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