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【デジタルリハーサル】富士通、シェアードeスクーターの運用改善実証開始

2023/4/21(金)

行動選択モデル

富士通株式会社(以下、富士通)は、デジタルリハーサル技術を開発し、英国ワイト島におけるシェアードeスクーターサービスの運用を改善する実証実験を4月1日から開始した。4月19日付のプレスリリースで明かしている。

デジタルリハーサル技術とは、人々の行動を高精度にデジタルツイン上に再現することで、人々の行動の変化を予測し、施策の効果や影響を事前に検証可能とするものだ。利益よりも損失を過大評価するといった人の行動における非合理性にくわえ、天候などの間接的な影響要因も含む実世界の人の行動に近いモデルをAIで生成。さらに、実際の都市を再現したデジタルツインと融合させる。これにより、天候や周辺環境などの条件変化や施策による人の行動の変化を予測し、高精度に検証することが可能になる。例えば、イベントにおける周辺交通機関を利用する人の動線や、事故発生などによる交通状況に応じた人の行動の変化に伴う影響を、人の心理も踏まえたうえで高精度に事前検証することができる。

同実証では、ワイト島におけるエリアごとの人口などの統計データや天気などのオープンデータ、ワイト島内の特定エリア間を移動した人数や時間帯といった人流データ、Beryl社より提供されたeスクーターの移動データを用いて行動選択モデルを生成する。そして、デジタルリハーサル技術を用いた実証システムを構築する。

さらに、同実証では、同システムを活用し、地域住民をはじめとする人々の移動する時間帯や場所、ルートなどを予測しつつ、ワイト島内におけるeスクーターの配備場所や数の変更、特定の場所への返却による使用料の割引などの施策が、利用者の利便性向上に寄与しつつ、運用コスト削減や移動手段の選択変化によるCO2排出量削減を満たしているかを検証する。これにより、ワイト島における環境、社会、経済性の観点を踏まえて、総合的に効果の高いシェアードeスクーターサービスの提供方法の導出を目指す。実証期間は、4月1日~6月30日まで(7月以降も継続予定)だ。

また、同技術は、4月20日に開催される「Fujitsu ActivateNow Technology Summit (Madrid)」、および4月28日~4月30日に開催される「G7群馬高崎デジタル・技術大臣会合『デジタル技術展』」で出展予定だ。

なお、同社は、同実証で得られた知見を基に、モビリティサービス事業者のサステナビリティ・トランスフォーメーションを支援する。同時に、今後も人文社会科学とデジタル技術を融合するコンバージングテクノロジーの取り組みを通じて、持続可能で公平かつ多様性のある社会の実現に貢献すると述べている。

▼関係者のコメント
■英国下院議員 Bob Seely氏(ワイト島選出)のコメント
富士通によるワイト島での取り組みを強く歓迎します。富士通との関係はこの2年間続いており、我々はデジタルツインのパイオニアとして、現実世界とデジタルの仮想空間を組み合わせ、公共サービスや生活の質、環境を向上させるとともに、英国をリードすることを目指しています。テクノロジーとデジタルツインの限界を押し広げるため、富士通と引き続き協力していくことを楽しみにしています。

■英国Cabinet Member for Infrastructure, Highways PFI and Transport. Phil Jordan議員のコメント
富士通との協力は、ワイト島の交通に焦点を当て、環境への影響を削減するためのデジタルツインの開発に向けた素晴らしい機会です。この実証実験は、Beryl社が運営するeスクーター事業と、その恩恵を得られる新技術を組み合わせて成功をもたらすものです。このデジタルツインを拡張してワイト島すべての交通手段を反映できるようにし、将来の交通手段の決定に役立てるために適用したいと考えています。今後の方針を示すためにより多くの情報を収集することで環境を改善し、住民や観光客にとってワイト島をより良い場所にできると思います。

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