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神奈川県厚木市、2021年度内にEVごみ収集車を導入・稼働へ

2021/5/18(火)

eCanterを用いた
ごみ収集車のイメージ

三菱ふそうトラック・バス株式会社(以下、MFTBC)は、神奈川県厚木市、新明和工業株式会社(以下、新明和工業)と、厚木市のEVごみ収集車に関する連携協定を締結した。5月10日付のプレスリリースで明らかにしている。厚木市は、MFTBCの電気小型トラック「eCanter」を用いたEVごみ収集車を2021年度内に導入し、稼働を開始させる予定だ。

MFTBCが2017年に量産化した電気小型トラック「eCanter」は、これまで世界で200台以上を納車し、日本国内では約70台が活躍している。今後は燃料電池車(FCV)も含め、市場やユーザーのご要望に応えるべく、トラックとバスの全製品に電動モデルの導入を進めるという。また、親会社であるダイムラートラック社およびMFTBCの企業戦略として、2039年までに主要国ですべての新型車をCO2ニュートラル化することを目指している。

さらに、2020年7月には電気小型トラック「eCanter」をベースにした、ごみ収集車のコンセプトモデル「eCanter SensorCollect」を発表している。「eCanter SensorCollect」は、電動駆動によりCO2排出ゼロを実現したクルマであり、オペレータによる車両の遠隔操作が可能だ。これにより、ごみ収集作業の負担を軽減し、働き方を改善することができる。

今回の協定の目的は、循環型都市や脱炭素社会、そして2050年までのカーボンニュートラル(二酸化炭素(CO2)排出ゼロ)の実現のため、EVごみ収集車の普及促進について、三者が最大限協力し、かつ先駆的に取り組むことだ。

協業の期間は2021年5月から2027年3月までを予定しており、協業の領域には、「EVごみ収集車導入に関する開発・製造、充電設備の設置」、「EVごみ収集車の開発に関するデータ提供・活用」、「車両の運行計画」、「EVごみ収集車のPR広報」、「地球温暖化対策・カーボンニュートラル化に向けたイノベーションの推進」などを盛り込んでいる。厚木市は、この協定を踏まえ、MFTBCの「eCanter」をベースに、新明和工業が架装部分を手掛けたEVごみ収集車1台を2021年度内に導入し、稼働を開始する。

■MFTBC社長CEOであるハートムット・シック氏のコメント

「私たちは、カーボンニュートラルな輸送を達成するという志を共有しています。MFTBCが厚木市の挑戦をサポートできることを誇りに思います。MFTBCは、輸送の未来はeモビリティにあると考えており、同提携による協業を通じ、EVごみ収集車をさらに広めていきます。そして将来的に、電気自動車の利用が一般的になることを目指しています。共通の目標に向かって進めることに尽力していきます」(一部抜粋)

■厚木市長である小林 常良氏のコメント

「厚木市は『持続可能な脱炭素社会の推進・循環型都市の実現』や『2050年に二酸化炭素排出量実質ゼロ』を目指しており、今年2月に『ゼロカーボンシティ』を表明しました。今回導入を進めるEVごみ収集車は、その象徴的事業として、複数年度にわたり複数台の導入を計画しています。このEVごみ収集車は、ごみの焼却施設に燃えるごみを収集・運搬し、焼却したごみの余熱で発電した電力を利用して運用するという『循環型都市の実現』を具現化するものです。EVごみ収集車の普及・促進を通して、自然環境と共生した持続可能なまちを実現してまいります」

■新明和工業 常務執行役員・特装車事業部長である小田 浩一郎氏のコメント

「今回、厚木市、三菱ふそうトラック・バス株式会社と共同で、EV に架装した塵芥車の市街地走行実証に参加させていただくことは、当社にとっても非常に意義があり、これまでの実績を活かせるものと考えています。現在新明和工業では、多様な社会課題の解決とSDGs への貢献に取り組んでおります。そのような中での本協定はその一環として重要な一歩であり、鋭意推進していく所存であります」

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