博報堂、やさいバスと提携 MaaSとEコマースが融合した物流システムの展開促進
2020/2/12(水)
株式会社博報堂(以下、博報堂)の新規事業開発組織「ミライの事業室」は、地域経済を活性化する新規ビジネスの創出を目指して、やさいバス株式会社(以下、やさいバス)の株式を取得し、資本業務提携を行ったと2月12日に発表した。
博報堂「ミライの事業室」は、2019年に発足した新規事業開発組織。「チーム企業型事業創造」を方針に、博報堂が自ら事業オーナーとなり、企業や行政など多様なパートナーと連携して社会課題の解決などを目指している。やさいバス株式会社は、地域の生産者と利用者をつなぐ共同配送物流システム「やさいバス」を運営する静岡県のベンチャー企業。共同配送トラックが地域を巡回し、地域の生産者の農作物を地域の需要者に直接届けることで、物流コストの削減を図っている。注文に応じて収穫を行い、その日のうちに配送されるため、生産者と利用者それぞれにとってメリットがある。現在は、物流機能のほかに受発注ができるEC機能や、生産者と需要者を結ぶコミュニケーション機能を付加したサービスを展開している。
博報堂「ミライの事業室」は「やさいバスが実現したこの物流システムは、MaaSとEコマースが融合した地域内経済圏のプラットフォーム」(同社のプレスリリースより)として、大きな可能性を秘めたものだと位置づけている。実際に、サービス開始から順調に利用者数が増加しており、サービスを開始した静岡県以外にも、長野、神奈川、茨城などでも展開が始まっており、今後も全国各地への展開が計画されているとのことだ。
今後、両社は共同で、やさいバスを起点としたチーム企業型の新規事業開発に取り組むとしている。具体的には、「地域ごとに、企業や行政などの多様なステークホルダーへの呼びかけを行い、やさいバスのプラットフォームに企業や行政が有する資産やサービス、商品などを組み合わせていくことで、新たなビジネスモデル、地域経済のエコシステムの構築」を行う方針だ。(同プレスリリースより)