近年、ドライバーの疾病による交通事故、いわゆる健康起因事故の増加が課題となっている。2024年11月以降に国土交通省が全国10カ所で実施した軽トラック運送事業における新たな安全規制について説明会では、「事業用自動車における健康起因事故対策について」という資料も作成している。この資料によると、2024年に発生した健康起因事故の報告件数は418件、うち人身事故等の死傷者が生じたものは25件、物損事故等の死傷者が生じていないものは80件と、約25％が交通事故と至っているとのことだ。
こういった健康起因事故は、当人の心がけだけで減らせるものではない。周囲の人間の協力・指導、身体への変化が出ていることを客観的なデータが必要だ。既に医師との協力体制を強化したり、身体異常を報告するウェアラブルデバイスの開発などの取り組みも進められている。
当記事では、2025年1月～2025年8月に行われた健康起因事故防止に向けた取り組みについてまとめる。