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ホンダ、AI・自動運転等の実証に関する契約を栃木県芳賀町と締結

2025/3/18(火)

CI運転支援システム
(搭載イメージ)

本田技研工業株式会社は3月12日、同社の研究開発子会社である株式会社本田技術研究所(以下、ホンダ)が、栃木県芳賀町との「交通・環境課題解決へ向けた技術実証実験に関する共同研究契約」締結を発表した。AIや自動運転などの先進技術を活用したモビリティの実現や、それらを活用した地方都市の交通課題の解決を目指すという。

今回の契約締結により、ホンダは、独自の協調人工知能「Honda CI(Cooperative Intelligence※1以下、CI)」を搭載したモビリティの実用化を目指し、「CI運転支援システム」や「地図レス協調運転技術」の技術実証実験を行う。一方、芳賀町は、課題に対する解決策の検討や技術実証実験に必要なフィールドの提供に加え、官公庁との交渉およびその支援などを実施。さらに、両者は、共同で地方都市における交通・環境課題の分析を行うという。

また、CI運転支援システムの技術実証実験としては、ドライブレコーダー型デバイスにCIを組み込んだ「CI運転支援システム」をN-VAN e:に搭載し、公道で検証する技術実証実験を実施する。この実験用車両を芳賀町職員の公用車や町内のシェアカーとして活用してもらうことで、システムの有用性を検証するとともに、年齢や運転経験などに応じた運転傾向を計測し、高齢者や運転に不慣れな方の事故低減に向けた研究に活用する。

一方、地図レス協調運転技術の技術実証実験については、開始時は、搭乗型のCIマイクロモビリティ「CiKoMa(サイコマ)」に安全監視ドライバーが乗車し、芳賀町の公道で、時速20km未満の低速域で「地図レス協調運転技術」の技術検証を行うことを計画。さらに、その後は、N-VAN e:に「地図レス協調運転技術」を搭載した実験用車両を用いて、時速40kmまでの中速域で自動走行の技術検証を行う。低速域と中速域の技術実証実験で得た技術や知見を組み合わせ、自動走行技術やCIマイクロモビリティの開発に生かしていくとのことだ。

なお、ホンダは、茨城県常総市の公道においても同じく、同様の実験用車両を使用して中速域での自動走行の技術実証実験を行う予定だと述べている。

※ 振る舞いや言葉を通じてコミュニケーションを図り、ユーザー・周囲の人と協調しながらユーザーを支える人工知能(プレスリリースより)

▼関係者のコメント
■栃木県 芳賀町長 大関一雄氏のコメント
このたび、Hondaと芳賀町で、地域の交通課題解決に向けた技術実証実験を開始できることをうれしく思います。昨年、常総市にて自動走行するCiKoMaに試乗し、Hondaの高い技術力に驚いたとともに、こうした先進技術を芳賀町が抱える地域課題の解決に役立てたいとの強い思いを抱いたのを思い出します。芳賀町は、JR宇都宮駅と芳賀工業団地をつなぐLRTが開業し、交通環境が改善したものの、LRTと町内各地をつなぐ2次交通の整備および高齢者に向けた運転支援が課題となっています。本契約をきっかけとし、Hondaの先端技術を用いて地域課題の解決が図れるよう、LRTとモビリティで拓く交通未来都市を目指して、Hondaとの共創を進めてまいります」

■ホンダ 先進技術研究所 知能化研究領域 エグゼクティブチーフエンジニア 安井裕司氏のコメント
モビリティ社会は100年に一度の変革期を迎えています。人々の移動の価値観は多様化し、運転はクルマに任せて移動時間を自由に使いたい人もいれば、意のままにクルマを操り、安全・自由に移動したい人もいるなど、移動の選択肢の広がりが求められる時代になっています。芳賀町とHondaの共同研究では、自動運転技術だけでなく、自らの手で運転を続けたいという人々の欲求を支えるために運転支援システムの開発も進めていきます。Hondaは、すべての人の自由な移動の喜びを広げるために、CIの技術開発に積極的に取り組んでいきます

(出典:ホンダ Webサイトより)

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