ホンダ、陸・空のモビリティ連携によるモビリティサービスの概念実証開始
2022/5/9(月)
本田技研工業株式会社(以下、ホンダ)は、モビリティサービスの新たな取り組みとして、HondaJetを含むさまざまなモビリティを活用し、国内の中長距離移動をより便利で快適にする事業の検討を開始する。4月27日付のプレスリリースで明かした。
HondaJetをはじめとするビジネスジェットは、移動時間の短縮や自由なスケジュール設定、プライベート空間の確保が可能なことから、ビジネスシーンを中心に広く活用されている。そのため、利便性が高い移動手段として世界的に認知されている。一方で、日本の市場は、ビジネスジェットに対する社会的認知の低さやインフラ・サービスの未発達により、米国などの欧米諸国と比較して規模が小さく、発展途上にある。そうした中で、ホンダは、これまでグループで培ってきた航空関連事業に関する知見に加え、二輪・四輪ビジネス領域での豊富な経験を生かした新たなモビリティサービスの検討を開始した。
日本には、定期航空路や長距離鉄道などの公共交通による移動が不便な地方都市の組み合わせが多く存在する。そうした都市間を、HondaJetを活用しながら結ぶことで、移動の大幅な効率化や地方活性化、遠隔地医療への対応などにも貢献することが可能だと考えているという。また、ホンダ単独ではなく、モビリティサービスに関連する事業者や地方自治体などと連携し、陸上移動や目的地でのアクティビティを含む、一貫した移動体験を可能にすることも検討中だ。
ホンダの目的は、所有から利用へとビジネスジェットの可能性を広げ、出発地から目的地までの移動に必要な諸手続きの手間の削減、モビリティ間の乗り継ぎの非効率さなどを改善し、より自由で快適な移動を実現することだ。さらに、ホンダは、同サービスの事業化検討を加速すべく、関連事業者や地方自治体などの事業パートナーと連携し、主にビジネスユースを想定した、デモフライトを含む概念実証を2022年中に開始する予定だと述べている。