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ホンダ、旅行時間表示サービスを提供開始 データで渋滞低減を目指す

2021/8/20(金)

旅行時間表示サービスの表示機

本田技研工業株式会社(以下、ホンダ)は、旅行時間表示サービスの有償提供を2021年8月より開始した。8月19日付のプレスリリースで明かしている。このサービスは、走行データなどを活用したデータサービス事業「Hondaドライブデータサービス」の新サービスだ。

「Hondaドライブデータサービス」は、2017年12月に活用を開始した。約370万台のホンダ車から集まる走行データ・車両の挙動データなどを活用し、渋滞対策、都市計画、防災などの社会課題解決を目指している。これまでにも、さまざまな企業や自治体の要望を受け、個別にソリューションを提供している。

今回のサービスは、渋滞路・迂回路通過の所要時間を表示することで、ドライバーに迂回を促し、交通量を分散して渋滞を低減することだ。パッケージ型サービスとすることで、より多くの企業や自治体が導入しやすくしている。車両の走行データを活用し、道路上に所要時間を表示するサービスの提供は、日本の自動車メーカーとして初だ。目的地まで複数ルートが存在し、そのルートの一方が渋滞、一方は空いているなど交通量に偏りがある場合には、特に効果が期待できる。

栃木県日光市では、毎年、紅葉シーズンになると激しい渋滞が発生する。ホンダは、国道119号線の渋滞緩和を目的として、日光市で旅行時間表示サービスを用いた実証実験を行った。この結果、春日町交差点から日光山内入り口までの最長所要時間が、2019年の171分に対し、2020年の対策実施時には同等の交通量ながら85分と半減した。さらに、渋滞ルートの所要時間表示が長くなるほど迂回が促されて渋滞が低減している。シーズン中の最大渋滞長は2019年の約3.7kmに対し、2020年の対策実施時には約2.3kmまで短縮。渋滞が解消する時刻も、平均で2時間以上早まった。

なお、旅行時間表示サービスは、2021年秋に活用開始を予定しており、すでにいくつかの企業・自治体から導入を要望されているという。ホンダは、これからも、「Hondaドライブデータサービス」のデータを活用して、渋滞対策、都市計画などのさまざまな社会課題解決に貢献すると述べている。



(出典:ホンダ Webサイトより)

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