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ホンダ、新たな安全運転支援システム発表 センシング範囲を全方位に拡大

2021/10/15(金)

Honda SENSING 360概要

本田技研工業株式会社(以下、ホンダ)は10月13日、全方位安全運転支援システム「Honda SENSING 360(ホンダ センシング サンロクマル)」を発表した。

ホンダは、道を使う誰もが事故に遭わない社会の実現を目指している。「Safety for Everyone」のスローガンのもと、ハード・ソフトの両面で安全技術の研究開発に取り組んできた。

同社は、量産車で展開中の安全運転支援システムHonda SENSINGを、2014年に開発した。開発以来、その機能を進化させながらグローバルでの適用を拡大している。そして、さまざまなシーンにおけるユーザーのドライブをサポートしてきた。

「Honda SENSING 360」は、車両周辺の死角をカバーし、交通事故の回避やドライバーの運転負荷の軽減をサポートする。センシングの範囲を車両の前後に加え、全方位に広げた。2022年に中国で発売する四輪車から開始し、2030年までに先進国で発売する全モデルへ展開することを目指す。

Honda SENSING 360は、現行のHonda SENSINGの単眼カメラに加え、計5台のミリ波レーダーを新たに装備した。フロントと各コーナーからの視点も補うことで360度センシングを実現した。これにより、従来の運転では目視での確認が難しかった車両周辺の死角をカバー。他の車両や歩行者との衝突回避や運転に伴うドライバーの負荷の軽減をサポートする。また、自動運転レベル3技術の研究開発で培った知見やノウハウも生かしている。

Honda SENSING 360の特長は、「衝突軽減ブレーキの進化」「前方交差車両警報」などだ。衝突軽減ブレーキ(CMBS、Collision Mitigation Braking System)は、一般道の交差点などで、右左折をする際に車両や歩行者を検知し、接触の危険性がある場合に作動する。従来のHonda SENSINGのCMBSをさらに進化させ、検知範囲を前方から全方位に広げている。これにより、交差点の出合い頭における衝突回避・被害軽減を支援する。




衝突軽減ブレーキの進化

「前方交差車両警報」は、左右前方から接近する交差車両の情報をドライバーへ通知する機能だ。一般道の交差点などで、低速走行をしているとき、または停車状態から発進をするときに作動する。自車と交差車両が接触する危険性がある場合は、システムがドライバーへ音とメーター表示で危険を警告し、衝突回避の運転操作を促す。

前方交差車両警報




前方交差車両警報

また、車線変更時には、「車線変更時衝突抑制機能」や「車線変更支援機能」が機能する。「車線変更時衝突抑制機能」は、車線変更をする際に、後方から接近する隣車線の車両との衝突回避を支援する機能だ。ミラーの死角から近づく後側方車両との接触の危険性がある場合、システムがドライバーへ音とメーター表示で危険を警告する。そして、衝突回避のためのハンドル操作を支援する。

車線変更時衝突抑制機能




車線変更時衝突抑制機能

「車線変更支援機能」は、渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール(ACC、Adaptive Cruise Control)と車線維持支援システム(LKAS、Lane Keeping Assist System)の作動中に働く。高速道路や自動車専用道で一定の条件を満たしウインカー操作をすると、システムが車線変更に伴うハンドル操作を支援する。

車線変更支援機能




車線変更支援機能

なお、高速道路や自動車専用道でACCがカーブを走行するときには、カーブ車速調整機能にて適切に車速調整をする。フロントカメラによってカーブ手前で車線の曲率を前もって読み取り、ドライバーにとってスムーズでなめらかなカーブでの走行を支援するという。

カーブ車速調整機能




カーブ車速調整機能

(出典:ホンダ Webサイトより)

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