【いすゞ×ボルボ】戦略的提携の基本契約を締結 UDトラックス含め共同開発を加速
2020/11/3(火)
いすゞ自動車株式会社とボルボ・グループは10月30日、昨年12月に締結した覚書を基に、商用車分野での戦略的提携に関する基本契約を正式に締結した。また、この契約には、いすゞによるボルボ・グループ傘下であるUDトラックスの事業取得に関する合意も含まれていて、関連当局の承認を経た後、2021年上半期中に手続きを完了する予定。
両社は技術、大型トラック、中・小型トラック、購買の4つの領域での協業に同意。商用車における既存技術および先進技術開発でいすゞとUDトラックスは、ボルボ・グループの技術も活用し、日本を含めたアジア市場向けに、大型トラックのプラットフォームの共同開発を進める。先進技術分野では、商用車の自動運転、コネクテッド、電動化などの将来を見据えた技術開発も推進する方針だ。大型トラックビジネスでは、UDトラックスのいすゞグループ入りによって、ボルボ・グループとの協業を円滑かつ迅速に推進することが可能となり、早期に相乗効果を生み出すとしている。取り組みの第一弾として、2022年以降、いすゞとUDトラックスは一部車型の共有を行う。ボルボ・グループは、UDトラックス事業譲渡後も、引き続きUDトラックスのスムーズな事業継続に関わる支援を当面継続、その中にはコンポーネント供給も含まれている。
いすゞが得意とする中・小型トラック事業では進化する都市型物流へ対応するために協業を進める。
購買協業においても、いすゞとボルボ・グループの相互の技術、展開地域を踏まえ、ボリューム拡大によるメリットを追求していく。
また、いすゞとボルボ・グループは、この提携を強力に進めるため、両社CEO、社長、役員で構成するアライアンスボードのもと、アライアンス・オフィスを日本とスウェーデンの両国に設置することに合意した。
今回の戦略的提携契約は、20年以上の長期にわたる。両社は物流の将来課題に挑み、社会と顧客に提供する価値の最大化と、商用車業界の新たな価値の創造を目指していく。