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日本航空、成田空港でトーイングトラクターの自動運転の実証実験開始 空港内物流の効率化めざす

2019/9/25(水)

実験車両「TractEasy」(TLD社)

日本航空株式会社(以下「JAL」)は、成田国際空港株式会社(以下「NAA」)が運営する成田国際空港の制限区域内において、航空貨物や乗客の手荷物の運送用コンテナを牽引するトーイングトラクターによる自動運転の実証実験を実施する。
今回の実験は、国土交通省公募の「空港制限区域内の自動走行に係る実証実験」に JAL が応募し実施するものである。近年、訪日旅客 4,000 万人時代に向けてますます航空需要の拡大が見込まれる一方、生産年齢人口の減少による労働力不足が懸念されている。

こうした状況に対し、JAL とNAA は先端技術の活用を積極的に推進し、生産性の向上を目指している。その一環として、 JAL では、国際線拠点空港のひとつである成田国際空港内で、安全性を担保しつつ、多くの航空機や車両、ならびに地上作業員が混在する厳しい条件下において実証実験を行う。

実験期間は2019年10月31日~2020年3月31日、場所は成田国際空港第2ターミナル本館、サテライト周辺の車両通行道路および駐機場で実施される。

実験車両として使われるのは車両メーカーTLD社の「TractEasy」だ。あらかじめ設定した経路を自動で走行することが可能で、搭載されたGPSアンテナやLiDARからのデータで車両の位置情報・他の車両や歩行者との距離を検知し、精確で安全に走行できる。

また使用されるSBドライブ社の遠隔運行管理システム「Dispatcher」は遠隔地での車両の速度や位置を把握し、管理できる。さらにバッテリー残量や走行距離などの車両の走行ログの記録・分析が可能であるため、それを基に運行経路上で課題となる場所を抽出し、より安全性の高い車両運行を実現できる。

遠隔運行管理システム「Dispatcher」(SBドライブ社)の車両運行管理画面(イメージ)


※LiDAR:レーザー光により対象物との距離や動きを感知するセンサー

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