JR東の観光型MaaSがドコモの人口マップと連携 リアルタイムで混雑状況確認
2020/10/20(火)
東日本旅客鉄道株式会社(以下、JR東日本)と株式会社ドコモ・インサイトマーケティング(以下、DIM)は、JR 東日本の MaaS プラットフォーム「モビリティ・リンケージ・プラットフォーム(以下、MLP)」の地図情報と、DIM が提供する「モバイル空間統計人口マップ」を連携することに合意した。
今回の連携で、JR東日本がMLPで使用している地図に、DIMの「モバイル空間統計人口マップ」を重ね合わせて表示できるようになった。ユーザーは目的地付近の混雑状況を見られるようになり、例えばJR東日本のMLPを活用した観光型MaaSにおいて、観光地の情報が掲載されている地図上でおおよその混雑状況を確認することが可能になる。これまでDIMは、自社サービスとして一般顧客向けにモバイル空間統計人口マップを提供してきたが、企業との連携は今回が初。
JR東日本は2018年7月に発表した「変革2027」において、検索・手配・決済の3つの機能をオールインワンで提供する「モビリティ・リンケージ・プラットフォーム(MLP)」の構築を掲げている。また、これに基づいたさまざまな実証実験に取り組んでいる。
「モバイル空間統計」※1は、NTTドコモの携帯電話ネットワークの仕組みを基に作成される統計情報を提供するサービス。ラインアップの一つとして、最短一時間前の人口分布が把握できる「国内人口分布統計(リアルタイム版)」を提供している。「モバイル空間統計人口マップ」ではこの機能を活用し、日本全国の1辺500mメッシュ毎の人口分布を最短1時間前から過去24時間分、前年同月の人口分布、前年と比較した人口の時系列グラフ、性年代別、居住地別の構成をホームページ上で確認できる。
サービス提供開始日は10月20日の予定。まず、11月30日までJR東日本が実施する観光型MaaS実証実験「TOHOKU MaaS 仙台・宮城 trial」で同サービスを提供する。
※1 「モバイル空間統計」は、NTTドコモの携帯電話サービス(2020年3月末時点で約8,000万台)を提供する過程で、必要となる位置データや属性データなどの運用データを統計処理することによって作成された人口の推計値であり、顧客個人を特定できない統計情報。なお、法人名義の運用データなどは除去して推計している。