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JR東日本と西武HDが連携「新たなライフスタイル×地方創生」実現目指す

2020/12/25(金)

東日本旅客鉄道株式会社(以下、JR東日本)と株式会社西武ホールディングス(以下、西武HD)は、新型コロナウイルス感染症を契機とした価値観・生活様式の変容と、新たなニーズに対応するべく、両社が持つ有形無形の資産を組み合わせて包括的に連携すると発表した。これまでにないライフスタイルを生み出すとともに、取り組みを首都圏から地方へとつなげ、移動の活性化や関係人口の増加を図り、地方創生につなげていく考えだ。
今回の連携を通じて、両社は(1)新しい働き方・暮らし方の提案、(2)まちづくりに向けた長期的な連携、(3)沿線活性化に向けた連携の3つを軸として、包括的にさまざまな取り組みを進める。

(1)新しい働き方・暮らし方の提案

ワーケーションの浸透拡大

新たなライフスタイルの創造を進めていくうえで、新しい働き方・暮らし方を実現するワーケーションの提案を行う。既存のワーケーションの更なる発展性を追求することに加え、新機軸のワーケーションも提案し、「利用者」と「企業」だけでなく、「地域」も含めた三方の目的を達成する新たなワーケーションのスタイルを創出する。

・新機軸のワーケーション
法人向けにボランティア活動を取り入れたワーケーションを提案する。新たにボランティアの要素を取り入れることで、地域社会への貢献につながり、SDGsへの取り組みとして企業のブランド向上に寄与する。西武グループであるプリンスホテルがボランティアを斡旋し、企業と地域社会をつなぐ役割を担う。例えば、軽井沢プリンスホテルに宿泊し、いちご農園での農業体験などを行うワーケーションを提案する。



また、現在都市圏に住んでおり、将来的に地域への移住を検討する人がホテル周辺の住環境を実体験できる移住トライアルプランも提案する。例えば、プリンスホテルでの宿泊と、JR東日本の新幹線往復チケットやレンタカーがセットになったプランなどがある。新幹線利用では、えきねっとポイントの還元により実質的な移動コストの低減を図るとともに、ホテルでは移住トライアルをより楽しく体験できるアクティビティや、要望に応じて現地で「移住アドバイザー」に移住に対する不安や疑問を相談できる。

・更なるワーケーションの発展
さらに、企業向けワーケーション(研修プラン)として軽井沢プリンスホテルを会場とし、さまざまな業種への研修プランをそろえているJR東日本パーソネルサービスが研修メニューの構築を行う。同グループのコンテンツを織り込み、健康経営・チームビルディングをテーマとした独自性のある研修を提案する。

そのほか、テーマ型ワーケーションプランとして軽井沢プリンスホテルでの毎日のゴルフハーフプレーがセットになったグリーン商品の第2弾として、3つのプリンスホテル(軽井沢、苗場、雫石)に、往復の新幹線がセットになったワーケーションのウインター商品を発売する。

ステーションワークの拡大

さらにステーションワークの拡大にも取り組む。JR東日本のシェアオフィスSTATION WORKは、ブース型「STATION BOOTH」を中心に、約50カ所のネットワークを有している。新たにプリンスホテルの各施設において、2021年1月5日から※1STATION WORK会員向けプランを展開する。こうした提携拠点を含め、2023年度に1,000箇所の展開を目指す。また西武鉄道沿線駅にも「STATION BOOTH」の展開を検討する。
※1 軽井沢プリンスホテルについては、1月6日以降の開始予定。


(2)まちづくりに向けた長期的な連携

JR東日本と西武HDのリソースを生かし、MaaSを活用したモビリティサービスの実現を目指す。例えば、軽井沢を舞台とした観光にも生活にも使える地域の足づくりや、2024年ごろのまちびらきを目指す「品川開発プロジェクト」と近隣のプリンスホテルとの連携など、それぞれのエリアに応じた新たなサービスの提供を検討する。

さらに、両社の駅やそれぞれの事業エリアが結節・近接する拠点でのまちづくりにおいて、駅やまちの活性化や価値の最大化を目指して、これまで単独では解決が難しかった取り組みを両社が連携することにより、新たな実現可能性を検討する。

(3)沿線活性化に向けた連携

JR東日本スタートアップ株式会社と西武HD内の西武ラボとの連携を強化し、SDGsや地方創生などをテーマとしたオープンイノベーション推進を共同で実施する。また、JR東日本スタートアップの事業共創プログラム「JR東日本スタートアッププログラム」や西武ラボの新規事業創出イノベーション・プログラム「SWING」の採択事例についても、相互のインフラでの活用など連携を強化していく。例として、池袋エリアで来春実施予定のフードロス削減を目的とした「レスキューデリ」や傘のシェアリングサービス「アイカサ」、次世代型ホテルブランド「プリンス スマート イン」への非対面オーダー決済端末「TTG-MONSTAR」の導入などがある。

JR東日本と西武HDは、イベントの共催や、JR品川駅と品川プリンスホテルとの連携プロジェクトによる品川エリアの価値創造を進めるほか、アフターコロナを見すえ、グローバルMICE※2に地方創生などを進めていく方針だ。
※2 MICE: Meeting(会議・研修)、Incentive(招待旅行)、Conference(国際会議・学術会議)またはConvention、Exhibition(展示会)またはEventの4つの頭文字を合わせた言葉。ビジネスと関わりがあり多数の人の移動を伴う行事などを観光および旅行の観点から着目した総称で、「ビジネスイベンツ」とも呼ばれている。(参照:Wikipedia)

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