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KDDI、水陸両用車・四輪バギーを導入 災害時の通信確保に向け

2021/2/26(金)

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導入機材
左:水陸両用車、右:四輪バギー

KDDIは、2月25日から自然災害時に携帯電話の利用が困難となったエリアでの早急な通信復旧を目的として、「水陸両用車」「四輪バギー」(以下、当機材)を国内通信事業者として初めて導入する。

また、今回導入した機材に加え、ヘリコプター基地局などもあわせ、災害の発生から対策までの一連の流れを訓練する「2021 KDDI災害対策訓練」を2月25日に宮城県で実施した。
これまでKDDIでは、東日本大震災から10年、陸路が絶たれた場合に海上から電波を発信する船舶型基地局や、山間部の孤立地域における通信を可能とするヘリコプター基地局の実証実験など、さまざまな災害対策機材の導入・検討を進めてきた。

しかし近年、自然災害が激化する傾向にある中、長期間の降雨による浸水で被災地に入れないなど、従来の機材では対応が難しい想定外の事象も発生している。

このような背景から、復旧要員のスキル向上のみでは対処できない甚大な被害への対策として、「水陸両用車」「四輪バギー」を導入する。浸水被害が広く発生したエリアなどにおける復旧要員と機材の運搬が可能になり、迅速な通信の復旧が期待できる。

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10年間で進んだKDDIの災害対策




導入する機材の概要

■「水陸両用車 AURORA 850SX HUNTMASTER」 長期間にわたる降雨などで浸水した地域の通行に活用する。陸上・水上で走行可能な車両で、浸水エリアでの復旧機材運搬や復旧要員を現地へ派遣する際に用いる。また、浸水だけでなく、自然災害であらゆる散乱物に覆われた悪路でも進入可能だ。

搭乗人数:陸上6名(公道走行時は2名)、水上4名
積載量(乗員体重、荷物重量、燃料を含む):陸上454kg、水上317kg
牽引能力:816kg
速度:陸上40km/h、水上5km/h

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浸水エリアの様子 (熊本県国道219号線)


■「四輪バギー OUTLANDER Hmr 1000R」 災害現場への進入を阻む、倒木や散乱物、崖崩れなどで幅員が狭められた道路通行に活用する。水陸両用車よりも小型な全地形対応型車両で、通常車両と比較し、道幅の狭い道路へ進入可能だ。

搭乗人数:2名
積載量(乗員体重、荷物重量、燃料を含まない):100kg (リアキャリア耐荷重)
牽引能力:750kg
速度:推奨速度20km/h

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道路崩落で道幅が狭められた様子 (熊本県葦北郡)


これらの機材を使用するにあたっては、災害対応を行うパートナー会社も含め、水陸両用車・四輪バギーを運転する者には所定の訓練を行い、的確な能力を有する者のみが運転を行う。また、実際の自然災害発生時に水陸両用車・四輪バギーを稼働させる場合、行政・警察・自衛隊などの指示に従い、適切なルートを走行する。

(出典:KDDIニュースリリース)

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