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ヤマト運輸、能登地域の物流拠点「石川珠洲営業所」を移転新設 11月25日より本格稼働

2025/11/25(火)

ヤマト運輸は、2024年の能登半島地震で被災した石川珠洲営業所を移転し、能登地域の持続可能な物流インフラ拠点として11月25日から本格営業を開始する。災害に強いBCP機能を備え、地域の暮らしと産業の再生を物流面から支援する。

ヤマト運輸は、能登半島地震で大きな被害を受けた石川珠洲営業所を新たな拠点として再整備し、災害対応力を強化したうえで11月25日より本格稼働させる。能登半島の最先端に位置する同エリアは、道路やライフライン遮断のリスクが高く、地震発生時には一時的に宅急便サービスの提供停止を余儀なくされた。新営業所では、この教訓を基にBCP(事業継続計画)を強化し、停電・断水・帰宅困難などに備えた複数の設備を導入している。

ヤマト運輸 石川珠洲営業所のマト運輸 石川珠洲営業所のBCP(事業継続計画)



具体的には、太陽光パネルと蓄電池、V2Hシステムにより停電時の電力確保を可能にした。断水に備えた受水槽と雨水活用システム(2026年設置予定)、さらに宿泊ルームやシャワー室、災害備蓄品の保管スペースなども設け、災害時でも地域に必要な物流機能を維持できる体制を整備。また、EVトラックの活用など環境配慮型の運用にも取り組み、サステナブルな物流拠点として位置づけている。

能登地域は、地震や豪雨災害の多発に加え、震災後に人口減少が加速するなど社会課題が顕在化している。一方で、世界農業遺産「能登の里山里海」や伝統工芸、海産物など豊かな地域資源を持つエリアでもある。ヤマト運輸は宅急便ネットワークの強靭化を通じて地域の生活基盤を支えつつ、事業者や自治体と連携した新たな価値創出にも取り組む方針だ。

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