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二ーリー、SBIインベストメント等から総額19.4億円を調達

2022/4/11(月)

株式会社ニーリー(以下、ニーリー)は、SBIインベストメント株式会社、スパークス・グループ株式会社(未来創生3号ファンド)等を割当先とする、総額19.4億円の資金調達を実施した。4月6日付のプレスリリースで明かしている。

駐車場は、モビリティ領域におけるインフラとして重要な役割を果たしている。しかし、駐車場に関する業務は、収益性の低さから、オンライン化による業務効率化が特に立ち遅れていた。紙とハンコによる契約手続き、顧客管理、更新、解約といった業務は、不動産管理会社、借主の双方にとって、大きな負担となる。

ニーリーは、モビリティ領域のSaaSとして、業界初、駐車場のオンライン契約を実現するサービス「Park Direct」を2019年11月にリリースした。以降、多くの管理会社および借主が利用しており、2020年、2021年には、導入社数や掲載台数において、2年連続業界No.1(ニーリー調べ)を達成している。

今回資金調達の割当先として参加したのは、SBIインベストメント株式会社、スパークス・グループ株式会社(未来創生3号ファンド)、三菱UFJキャピタル株式会社、新明和工業株式会社、横浜キャピタル株式会社、静岡キャピタル株式会社、小僧com株式会社だ。未来創生3号ファンドは、トヨタ自動車株式会社、株式会社三井住友銀行を加えた3社による総額約150億円の出資により、2021年10月より運用を開始している。今回の資金調達により、ニーリーの累計調達額は23億円となった。



なお、ニーリーは、駐車場契約に特化したサービス提供にとどまらず、これまでに蓄積されたデータを活用した、BEVのさらなる普及に向けた充電インフラの整備等、モビリティ領域の事業を拡大するという。そして、「Park Direct」を軸に、社会課題の解決、また社会的インフラ価値の向上に向けて、積極的に投資すると述べている。

▼関係者のからのコメント
■SBIインベストメント株式会社 取締役 執行役員副社長 後藤 健氏のコメント
「モビリティ領域に切り込むスタートアップは数多く存在しますが、その中でもニーリーが目を付けた駐車場はインフラとしての重要性をますます大きくしつつあります。ニーリーの佐藤代表の持つ極めて高い先見性と経営能力をもって、あって当たり前の存在でしかなかった駐車場の利便性を高め、さらには蓄積されたデータの活用や周辺領域との連携を進めることで、社会を変えていく存在へと進化させてくれるのではないかという大きな期待感を持ち、リード投資家として全力でご支援させていただきたいと考えております。」

■スパークス・グループ株式会社 代表取締役社長 グループCEO 阿部 修平氏のコメント
「ニーリー様は、社会のペインを解決する質の高い企画力、およびそれをDXで実現する技術力・ビジネス推進力を備えていらっしゃいます。Park Direct事業は、足元のマネタイズモデルをしっかり固めながら、近い将来、EV化が進んだ後のMaaSへの展開を見据えた有望なビジネスであり、今回出資させていただきました。微力ながら同社のビジネス展開に助力できるよう伴走させていただきます。」

■三菱UFJキャピタル株式会社 投資第一部 次長 山本弘樹氏のコメント
「今回のラウンドに参画させていただいたことを光栄に思います。Park Directは不動産会社の業務効率化に貢献しつつ、借主にとってもさまざまなメリットを提供できる素晴らしいサービスです。常にサービスをアップデートさせながら急速に成長を続けており、株主として大変心強い限りです。佐藤社長をはじめとする強力なメンバーによる運営の下、月極駐車場のDXだけではなく周辺領域にも展開しながら、当社のビジョンにもあるように「社会の解像度を上げて」いくことを期待しています。」

■新明和工業株式会社 理事 パーキングシステム事業部 事業企画室長 難波 政浩氏のコメント
「駐車場業界におけるDXのパイオニアであるニーリー殿の企業理念に共鳴し、業務提携をスタートさせました。今般の追加出資を通じて、当社の機械式駐車設備とニーリー殿のPark Directとのさらなる連携強化を志向しております。我々は、駐車設備を利用される皆様には利便性の向上、機械式駐車設備のオーナー様には集客力アップや管理業務にかかる工数低減に寄与するサービスの創出・提供を目指しております。両社が保有する様々なリソースを掛け合わせることでEV充電や自動運転など、車社会の未来に供する新たな領域の開拓・具体化に注力してまいります。」

■横浜キャピタル株式会社 投資部長 小島 秀和氏のコメント
「競合他社に真似できないシステム化されたプラットホームを自社構築し、サービスリリースから僅か1年で業界首位のシェアを占めるまで成長させたことを高く評価させていただきました。ウィズコロナの環境下で非対面の印鑑レス、ペーパーレスは常態化していく傾向にあります。月極駐車場特化のバーティカル SaaS企業、ひいてはモビリティSaaS企業として今後も業界をけん引していくことを期待します。」

■静岡キャピタル株式会社 営業部 主任 園田 直氏のコメント
「ニーリー社が取り組まれている事業は、駐車場のDX化のみでなく、モビリティ領域において広い地域であらゆる課題を解決する可能性を秘めていると感じております。また、当社の高い技術が他領域の課題解決に生かされていくことにも大いに期待しています。今後は資金面にとどまらず、目前のモビリティ領域のプラットフォーム化への挑戦を最大限ご支援させていただきます。」

■小僧com株式会社 代表取締役社長 平松 圭氏のコメント
「今回、小僧com株式会社からニーリーへ出資させていただきました。私自身、佐藤社長とは起業当初から戦友のような関係を続けさせていただいており、このような形で同じ夢を追う仲間となれたことを大変嬉しく思っています。若く優秀な経営陣のスピーディーでダイナミックな経営判断を目の当たりにし、安心して検討を進めることができました。Park Directを中心とした事業の成長はもちろんのこと、より大きな可能性を秘めたニーリーの未来にも期待しております。」

■シニフィアン株式会社(THE FUND共同運営者) 共同代表 村上 誠典氏のコメント
「今、世界中で持続可能な社会の実現に向けた取り組みが勃興しています。日本にとっても大きな事業機会ですが、日本は前世代の社会インフラが世界最高水準であったが故、そこからの転換に苦戦しています。日本にとって最重要の基幹産業の一つである自動車産業、モビリティ領域において、出遅れることは致命傷になります。自動車の電装化ばかりが話題に上る昨今ですが、「動く箱」のアップデート以上に、それを社会インフラとして効率的に機能させ、見える化させ、繋げていけるかはより重要なテーマです。Park Directは一見地味な駐車場向けのサービスに見えますが、順調に発展していければ、なくてはならない社会インフラになる可能性を秘めています。今回、更に多くのステークホルダーの方に参画いただいたことは大きな力です。社会課題解決企業ニーリーの更なる成長に向けて、引き続き伴走して参りたいと思います。」

■ニーリー 代表取締役 佐藤 養太氏のコメント
「今回のラウンドにおいては、合計19.4億円の調達を実施しました。強力な投資家・事業会社の方々にクイックに投資判断をしていただいたこと、本当に感謝しております。

Park Directは2019年、業界に先駆けてサービスをローンチして以降、COVID-19の事情もあり、国としてもオンライン契約における法整備を進めていく中で、我々もプロダクトを進化させ、世の中の急速な変化に対応し成長をして参りました。

「国内自動車メーカーも、よりBEV(電気自動車)を推進していくことになる」
と発信していた当初は、「日本にBEVはまだまだ来ない」とよく言われておりましたが、その後、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)などの機関投資家のESG投資や2020年12月経済産業省の「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」の策定、諸外国のBEV化や規制などを背景に、日本国内でもその機運が高まってきております。

こうした時代背景の下、当社は駐車場等を中心にモビリティのインフラを支える企業として、これまで取り組んできたEV化に付随する課題について加速させることはもちろん、何よりも、Park Directを現在ご利用いただいている多くの不動産管理会社様や借主様にとって、より価値を感じていただけるようなプロダクト・サービスの開発に注力して参ります。」

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