新経済連盟、政府に緊急提言 観光立国復活に向けた環境整備を求める
2020/12/7(月)
新経済連盟(代表理事:三木谷浩史氏)は3日、観光立国復活へ向けた緊急提言を国土交通省と観光庁に提出した。
新型コロナウイルスの感染拡大を背景とし、観光業は厳しい状況にある。今回、新経済連盟はアフターコロナのニューノーマル時代に向けた観光モデルの早急な確立、国内観光産業の復活、地方創生の加速、将来的なインバウンド回復に向けて、環境整備の推進を促す提言を行った。
提言の主な内容は、旅行需要の平準化、感染フリーな受け入れ体制の整備、インバウンド回復に向けた環境整備の3つだ。新型コロナウイルスの感染拡大を背景とし、観光業は厳しい状況にある。今回、新経済連盟はアフターコロナのニューノーマル時代に向けた観光モデルの早急な確立、国内観光産業の復活、地方創生の加速、将来的なインバウンド回復に向けて、環境整備の推進を促す提言を行った。
旅行需要の平準化では、ワーケーションの推進、小中学校の休日分散化や遠隔授業の推進、GO TOキャンペーンの期間延長および平日利用の促進を挙げた。
感染フリーな受け入れ体制の整備では、対面接客店舗の感染対策導入支援や、キャッシュレス決済の導入支援などを挙げた一方で、車両移動の増加への対応と渋滞緩和、MaaSの利用促進による地方創生なども提言に盛り込んだ。新型コロナウイルスが広がる中で、感染を避けるためにマイカー移動を選ぶ人々が増加しており、その対策が必要であるとした。
新経済連盟は具体的な対策として、主要駅周辺等での公共駐車場の拡充、一般車と交通事業者が旅客用に運行するバス限定で高速道路深夜割引のさらなる拡充および見直し、遊休地・観光地・自然区域での自動運転等の規制緩和を挙げた。
また、MaaSの利用促進による地方創生では、MaaSの全国版統一基盤プラットフォームの創設が必要であると訴えた。小規模事業主ではMaaSを導入する際の初期コスト回収が困難なため、政府主導の統一基盤をつくり、全国的普及を促進するという提言だ。
インバウンド回復に向けた環境整備では、空港の受け入れ体制整備支援、空港事業者の競争力強化支援、 医療機関のサポート強化などを提言。さらには、eスポーツや飲食などのコンテンツ充実化による新たな需要喚起についても盛り込んだ。
提言は「GOTOキャンペーン等の需要喚起策と並行して徹底した感染対策を行うことで、世界に先駆けて観光産業を復活させることができる」とし、具体的な策として「感染対策にかかる費用の法人税等からの控除が有効」だとまとめられた。
新経済連盟は、今後追加的提言を行う可能性があることを示唆している。今回の提言内容全文は、以下のサイトで公開中だ。
https://jane.or.jp/proposal/pressrelease/12609.html
(出典:新経済連盟 Webサイトより)