日産アニマラートプロジェクト開始、クルマと野生生物の接触事故ゼロ目指す
2025/3/4(火)
日産自動車株式会社(以下、日産)は3月3日、クルマと野生生物の接触事故(ロードキル)ゼロを目指す「NISSAN ANIMALERT PROJECT(日産アニマラートプロジェクト)」開始を発表した。
同プロジェクトは、歩行者にクルマの接近を知らせるEVの車両接近通報装置の仕組みから着想し、動物に合わせた周波数を発する装置を導入することで、クルマと野生生物の接触事故(ロードキル)ゼロを目指すというものだ。
また、同プロジェクトの第1弾では、日産自動車、奄美市、環境省、岡山理科大学、T.M.WORKSら7団体が連携し、産官学一丸となって鹿児島県奄美大島と徳之島にのみ生息する日本固有種で、絶滅危惧ⅠB類(近い将来に絶滅の危険性が高い種)に指定されているアマミノクロウサギの保護を目指す。
さらに、同プロジェクトは、2024年12月より、テストデバイスを搭載した日産サクラによる走行実験を奄美大島でスタートした。森林地域内の市道スタル俣(利用規制道路)にて、アマミノクロウサギの出現する夜間に時速10kmで走行を行い、高周波音の有無での挙動データを収集。高周波音のスイッチを入れた途端にアマミノクロウサギが逃げ出すという動作を確認しているという。なお、日産は、実験より得られたデータをもとに、通常速度での走行実験をはじめ今後プロジェクトの活動をさらに深めていくと述べている。