同実証実験は、東急不動産、東日本電信電話株式会社（以下、NTT東日本）および株式会社PAL（以下、PAL）の3社の共同で実施された。

昨今の物流現場では、労働力人口の減少やインターネット通販での買い物需要が高まっている。出荷件数の増加に伴い、最適な現場レイアウトの設計、人員配置の適正化に加え、煩雑な物流倉庫業務をシステム化するなど、大幅な作業効率化が求められている。

システム導入により、物流倉庫内における作業スタッフの業務は複雑かつ多様化している。作業スタッフの運営管理については、管理者がシフトの作成から実際の作業工数の把握等を手入力でアナログ管理しているという。

今回の取り組みの目的は、物流業務の見える化によるスマート物流の実現に向け、ローカル5GとAI画像分析技術を活用した人の動態把握ソリューションに関する検証だ。作業スタッフの稼働をリアルタイムに見える化して管理することで、物流倉庫内における作業進捗の把握や人員配置の適正化を容易にする。同時に業務量や作業の生産性をデータとして取得・蓄積する。

今回の実証実験では、物流倉庫を模した疑似的な環境とローカル5Gを通じた高精細カメラでの撮影環境を構築した。実際に物流現場で想定される動作を複数人で行い、その映像データをAIで分析した。これにより、人物の検知・特定および追跡（動線把握、ヒートマップ化）において物流現場への適用可能性を確認している。

なお、3社は、今後も、最先端技術の実用化に取り組む企業や団体と技術連携を図り、自動検品や自動搬送機（AGV等）の運転・遠隔制御等に関する実証実験を行う。2022年度には実際の物流倉庫・現場での運用・実装を目指し、物流業務の新たな省人化・デジタル化ソシューリョンの実現に向けて取り組むと述べている。


(出典：東急不動産 Webサイトより)