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パナソニック、AI倫理原則策定 AI倫理リスクチェック等を推進

2022/8/30(火)

パナソニック ホールディングス株式会社は、AIの開発・運用・利活用において遵守すべき「パナソニックグループのAI倫理原則」を策定した。8月29日付のプレスリリースで明かしている。

パナソニックグループは、AIの利活用によって、人々のウェルビーイングと社会のサステナビリティの実現を目指している。家電・住宅、自動車、B2Bソリューションなどの主要な事業領域で、くらしや社会の課題を解決する革新的な製品やサービスを届けるため、AIの研究・開発・運用に注力している。

一方で、近年、AIの不適切使用による、差別の助長、プライバシーの侵害、安全性への不安等の、AI倫理上の課題が社会問題となっている。これらの問題に対し、経済協力開発機構(OECD)は、国際的な政策ガイドラインを採択した。また、国内では内閣府から「人間中心のAI社会原則」、経済産業省からは「AI原則実践のためのガバナンス・ガイドライン」が発行されている。

パナソニックグループは、これらの社会動向を踏まえ、ユーザーが同社グループのAI製品やサービスを信頼して使えるよう責任あるAI活用を実践するために、グループ全体で遵守すべきAI倫理原則を定めた。

同社は今後、このAI倫理原則をパナソニックグループ全体で実践していくために、AI倫理委員会を設置する。そして、開発現場でのAI倫理リスクチェックや、グループ全従業員を対象としたAI倫理教育を推進する。

同社の掲げる原則は、「『より良いくらしとより良い社会』を実現すること」、「安全のための設計、開発、検証を行うこと」、「人権と公平性を尊重すること」、「透明性と説明責任を重視すること」、「お客様のプライバシーを保護すること」の5つだ。

「『より良いくらしとより良い社会』を実現すること」では、AI製品やサービスがユーザー個人や社会、環境に与える影響を事前に考慮し、ユーザーのくらし、および社会・環境がより良くなると見込まれる場合にそれらをユーザーのもとに届ける。AI製品やサービスを届けた後も、ユーザーのくらし、および社会・環境に与える影響を評価し続け、その結果を製品とサービスに反映させる。

「安全のための設計、開発、検証を行うこと」では、AI製品とサービスの安全を第一に考える。安全確保のための技術開発を行い、技術的知見を吸収し、それらを設計に反映させる。ユーザーに届けた後も、安全確保のための必要な対応を行う。

「人権と公平性を尊重すること」では、AI製品やサービスを届けるにあたり、人々の多様性を尊重し、差別をはじめとする不公正な影響が生じないよう努める。このために、同グループ社員に対して必要な教育を実施する。

「透明性と説明責任を重視すること」では、ユーザーや関係者に対してAIの動作に関して透明性を重視し、AIの技術開発と設計を行う。また、AI製品やサービスがもたらすと思われる影響について、ユーザーの要求に応じて情報提供する。

「お客様のプライバシーを保護すること」では、関連法規、およびパナソニックにおける関連社内規程に従い、ユーザーのプライバシーを尊重し、預かった情報について適切、かつ安全に管理する。

(出典:パナソニック Webサイトより)

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