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パワーエックス、蓄電池組立工場建設発表 環境負荷の少ない生産工程実現へ

2022/6/24(金)

Power Baseイメージ図

株式会社パワーエックス(以下、パワーエックス)は、岡山県玉野市に蓄電池組立工場「Power Base」を建設する。6月23日付のプレスリリースで明かした。

「Power Base」は、敷地面積約2万8272平方メートル、年間生産能力最大5ギガワット時、約1万台分の蓄電池製品に相当する。23年からテスト生産を、24年春からEV急速充電器、定置用蓄電池等製品の出荷を開始する予定だ。

さらに、同工場では、蓄電池生産ライン以外に、研究開発センター、オフィススペース等も敷地内に設置する予定だ。人材採用においては、エンジニアやオペレーター、技術者など、数年計画で百数人の雇用創出を見込んでいる。

パワーエックスは5月、シリーズAラウンドの前半で41.5億円の資金調達を行った。このときの資金の一部は、「Power Base」の建設資金となる予定だ。

また、同工場では、太陽光、風力といった自然エネルギー源による電力の安定的な供給を実現させる蓄電池製品を生産する。工場としての機能だけでなく、周辺の自然や生態系と調和することで、従業員にとって快適な環境を提供しながら、好奇心を刺激し、地域との交流促進を目指す。

同工場の設計は、ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展金獅子賞を受賞した金沢21世紀美術館にSANAA※として建築を担当した妹島 和世氏が担当する。同氏は、ほかにも、ルーヴル美術館別館のルーヴル・ランス、犬島の家プロジェクトなども手掛けている。

※妹島 和世氏+西沢 立衛氏(金沢21世紀美術館 Webサイトより)

なお、パワーエックスは、自動化生産ラインの導入などにより、環境負荷の少ない、かつ効率よい生産工程を実現させる。これにより、社会と共に持続的に発展する工場として、地域の生物多様性の保全に貢献すると述べている。

▼関係者のコメント
■株式会社パワーエックス 取締役兼代表執行役社⻑CEO 伊藤 正裕氏のコメント
「この度は岡山県玉野市に弊社の工場と次世代研究開発センターを設立できることを大変うれしく思います。また、世界的建築家である妹島先生とも共にこのプロジェクトに取り組めることに感謝し、日本を代表する最先端の技術と製品が生まれる場所に致します。この新拠点で再エネの普及に不可欠な電池製品を大量生産し、大勢のエンジニア達と次世代電池の開発に取り組んでまいります。地元、玉野市の皆さまにも喜んでいただけるように頑張ります。」

■岡山県玉野市 市長 柴田 義朗氏のコメント
「株式会社パワーエックス様に大型蓄電池組立工場「Power Base」の建設場所として玉野市を選んでいただき大変喜ばしく思います。 脱炭素社会の実現に向けた事業を展開するパワーエックス様が本市に建設される工場は、今までにない働き方や、日本および世界を変えていく製品を玉野で製造されると聞いています。この未来の工場は、雇用の場としてだけでなく、地域の新たな魅力につながるものと期待しています。再生可能エネルギーのさらなる普及を目指すパワーエックス様の進出を契機に、カーボンニュートラルを玉野から発信し、将来にわたり持続可能なまちづくりに努めてまいります。」

■妹島和世建築設計事務所 代表 妹島 和世氏のコメント
「このプロジェクトを始めるにあたり、伊藤社長から、これからの新しい働くための場所、働き方について考えたいというお話をお聞きし、とても感銘を受けました。それを一緒に考えさせていただくということは、私たちとしても非常に興味深く、大切なことだと思い、とても光栄に思いながら取り組ませていただいております。」

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