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モビリティの最新動向 ─北米の事例から SBDレポート

2017/10/27(金)


自動車メーカーの取り組み

新モビリティを語る上で必ずトピックスとして挙がってくるのは、自動運転です。現状のモビリティスキームでは、カーシェアリングであれライドシェアリングであれ、誰かがその車をユーザーのもとに届け、また必要なところに返す必要がありますが、完全自動運転のモビリティサービスが実現すれば、コストと利便性が大きな魅力となり、モビリティソリューションの大幅な普及が見込めることになります。長期的な戦略を見据えた取り組みは既に始まっており、例えばUberはVolvo及びDaimlerと共同で自動運転タクシーを開発、また、Googleの旧自動運転部門はFCA(フィアットクライスラー)と共同で自動運転車を開発しています。
 

図2:主なOEMの自動運転への取り組みとモビリティソリューションへの取り組みのレベル


 
図2は、主なOEMの自動運転への取り組みとモビリティソリューションへの取り組みのレベルを示したものです。
BMWはもともと2012年からDriveNowというカーシェアリングサービスをカリフォルニア州で提供していましたが、これを終了し新たにRideCellと提携、シアトルでReachNowというサービスを開始、P2Pレンタカーやライドシェアリングなどの新しいサービスも試験的に提供しています。
DaimlerはCar2Goというブランドを所有、運営、米国の7都市でサービスを展開しています。
GMは、2016年からMavenブランドとして独自のカーシェアリングサービスをミシガン州で導入、拡大を続けています。さらに、ライドシェアリングサービスのLyftに多額の出資をするとともに、Lyftの主要競合サービスであるUberとの提携も発表し、野心的にこの分野での取り組みを進めています。
 

サービスの仕組み

B2Cカーシェアリングサービスでは、スマートフォンを用いた登録や予約が一般的ですが、車両の位置特定やロック解除、エンジン始動には車に埋め込み型のコネクティビティ機能を搭載する必要があり、またセキュリティ性の高いAPIも求められます。
また、オペレーションにあたっては、予約用のユーザーインターフェース、バックエンド予約エンジンの提供、課金請求システム、車両の整備や再割り当てといった様々な要素が必要となります。
ユーザー側からの利用の流れとしては、各社ほぼ同じプロセスで、スマートフォンアプリ或いはPCからアカウントを作成、クレジットカード番号や運転免許情報を登録します。希望のエリアで予約可能な車両がスマートフォンアプリの画面に表示されるので、選択して予約を確定、該当車両のところへ行き、Bluetooth経由或いはカードリーダーで認証が行われ、サービスの利用が開始されます。料金は、登録料の他に距離或いは時間・日ベースでレートが決まっており、利用した距離/時間に基づき課金されます。
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