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市販ドラレコでも利用可能、AI分析による事故状況推定システム提供開始

2021/5/20(木)

(画像イメージ)

セイコーソリューションズ株式会社(以下、セイコーソリューションズ)は5月19日、市販のドライブレコーダーの録画データから、AIによる分析で簡易な事故形態の判定と基本過失割合の算出ができる事故状況推定システムを開発し、自動車保険を取り扱う損害保険会社、共済向けにサービスの提供を開始すると発表した。

自動車事故の際の示談交渉においては、長年、客観的情報の不足などで正確な事故状況の把握が難しく、交渉には相当の困難を伴い、事案解決の長期化・難化が課題となっていた。また、事故を起こした方が、自ら状況説明や証明を行うことには精神的な負担が伴う。近年は、ドライブレコーダーの登場・普及により、事故状況が正確に記録できるようになってきた一方、映像から事故状況を把握するのにはスキルを持った人材と時間が必要となることが、損害保険会社において新たな課題となっている。

今回の事故状況推定システムは、ウタゴエ株式会社と共同で開発したAI画像処理技術を用い、ドライブレコーダーの録画データから「交差点形態」、「自車・相手車の進行方向」、「信号機の有無・色」を識別・抽出する。過去の判決事例をもとに作成したデータベースとパターンマッチングすることで、事故形態と基本過失割合、事故状況図を出力でき、誰でも客観的かつスピーディーに事故状況の判定が可能だ。さらに、事故状況の理解を助ける、3D化した主観・俯瞰視点のシミュレーター映像をダウンロードできる。

AI判定によって抽出された事故状況は手入力での補正もでき、判定が間違っていた場合は修正が可能だ。ドライブレコーダー映像がない場合にも、条件を手入力することでデータベースとのマッチングを活用できる。また、映像情報のみで判定を行えるため、市販のドライブレコーダーに幅広く対応でき、保険に加入している多くのユーザーにも、迅速かつ負担の少ない事故解決を提供できるという。

セイコーソリューションズは、今後も事故対応業務の一層の簡略化、事案の迅速な解決に向けて、サービスの向上を目指し、安心・快適なクルマ社会作りに貢献すると述べている。

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