ニュース

住友商事ら、量子コンピューティングを活用した交通制御の実証実験開始

2021/6/3(木)

住友商事株式会社(以下、住友商事)は6月2日、国立大学法人東北大学(以下、東北大学)、無人機管制システム開発会社のOneSky Systems, Inc.(以下、OneSky)と共に、多数のエアモビリティが飛び交う未来の実現に向け、量子コンピューティングを活用したリアルタイム三次元交通制御に関する実証実験を2021年6月から12月にかけて実施すると発表した。
エアモビリティは、都市部での移動時間短縮や渋滞解消、離島や山間部における移動の利便性向上、緊急搬送や物資輸送の迅速化などが期待され、世界各地で社会実装に向けた開発が進む分野だ。2030年代後半には、多数の大小さまざまなエアモビリティが地上を飛び交うことが想定されている。

エアモビリティ実現には、リアルタイムで最適航路・運航ダイヤを管制することが求められる。この設計には、飛行性能、積載内容、目的地といったエアモビリティ一機当たりの変数に加え、気象条件や緊急事態などの外部変数を組み合わせた膨大なデータを瞬時に計算する必要があり、従来型のコンピューターでは処理能力の限界により実現不可能という。

今回の実証では、量子コンピューターを活用して複数台機の最適航路・運航ダイヤのリアルタイム設計を行う。住友商事は、今回の実証の企画・運営を行い、OneSkyの無人機管制システムに対して、東北大学の量子コンピューティング技術を応用し、高層ビルが立ち並ぶ都市部でのエアモビリティ航行を想定した高精度軌道シミュレーションを実施する予定だ。

なお、3者は、量子コンピューターを活用した今回の実証を通じて、最適航路・運航ダイヤのリアルタイム設計の実現を目指し、エアモビリティの社会実装の加速に寄与すると述べている。

get_the_ID : 88299
has_post_thumbnail(get_the_ID()) : 1

ログイン

ページ上部へ戻る