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自動運転対応EV生産加速へ ティアフォー、「ファンファーレ」提供開始

2023/6/22(木)

株式会社ティアフォー(以下、ティアフォー)は6月20日、自動運転機能に対応したEVの生産を加速させる新たなソリューション「ファンファーレ」の提供を開始した。

「ファンファーレ」では、利用者が自社ブランドを通じてレベル4水準の自動運転EVを製品化・販売・利用できるよう支援する。具体的には、ティアフォーが開発したEVをホワイトレーベル製品として提供し、利用者が自ら自動運転機能を定義することで、利用者のブランドで自動運転EVを生産できるようにするという。

さらに、ティアフォーは、「ファンファーレ」において、メンテナンスやリース、保険といったアフターサービスもオプションとして準備しているという。まずは小型バスの提供から開始し、2024年までに9車種の商用車モデルを順次出荷する予定だ。2025年には300台の生産を目指す。将来的には、さらに車種を充実させつつ、サードパーティ企業が同様の仕様でEVを量産できる環境を構築していくとのことだ。

また、「ファンファーレ」が提供する電気電子アーキテクチャには、自動運転機能に特化したセンサーやコンピュータ、電動化モジュールに対して単一故障による制動不能や操舵不能を防ぐための冗長化設計を行った。これにより、保安基準に適合可能な水準となっている。特に、小型バス向けの電動化モジュールに関しては、先進モビリティ株式会社と共同で開発を行い、ソリューション導入後のアフターサービスでも連携していく予定だ。

くわえて、「ファンファーレ」の初期モデルでは、さまざまな完成車メーカーから車両を調達し、レベル4水準の自動運転機能に対応可能な状態に拡張した後、ホワイトレーベルEVとして利用者に販売する。この際、完成車メーカーごとの車両の個体差を吸収し、保安基準を満たすための性能と品質を最大限に平滑化してあることで、異なる車種に対して共通の機能拡張を適用可能だ。

ほかにも、ティアフォーは、「ファンファーレ」の初期モデルとして、ホワイトレーベルEVの生産を進めていく。同時に、「レベル4自動運転化ガイドライン」を通じて、ティアフォーが開発するホワイトレーベルEVの設計をファンファーレのオープン仕様とし、サードパーティ企業が同様の仕様でEVを量産できる環境を構築していく予定だ。さらに、ファンファーレのオープン仕様に対応した車両を提供可能な完成車メーカーとの提携を強化していくという。

なお、ティアフォーは、将来的に、レベル4水準の自動運転機能を標準搭載したEVの設計も進め、国内の完成車メーカーにその設計を提供していくことで、国産の自動運転EVを量産できる産業構造の実現を目指すと述べている。

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