TomTom、自動運転車もサポート可能な新ADASソフトウェア発表
2021/7/29(木)
TomTom(以下、トムトム)は7月28日、安全な運転を実現する新ADASソフトウェアTomTom Virtual Horizon(トムトム・バーチャルホライゾン)を発表した。
トムトムは、オランダのアムステルダムに本社を構えるロケーションテクノロジーの専門企業だ。トムトム・バーチャルホライゾンでは、デジタル地図とADAS(先進運転支援システム)をシームレスに接続することができる。これにより、車両がセンサーの範囲を超えて見通せるようになり、よりスムーズで安全な運転を実現する。トムトム・バーチャルホライゾンは、地図データをドライバーと車両の双方にとって実用的な情報に変換する。例えば、前方に急なカーブや制限速度の変更がある場合、ドライバーに警告を発してアクションを促すという。ナビゲーションが搭載されていない車両や、自動運転車もサポート可能だ。
トムトム・バーチャルホライゾンは、トムトムのADAS向け地図TomTom ADAS Mapをベースに構築されている。TomTom ADAS Mapは、世界中で何百万台もの自動運転車をサポートしている地図だ。制限速度、交通標識、勾配、曲率、車線情報、信号機など、TomTom ADAS Mapの道路属性すべてに対応している。
トムトム・バーチャルホライゾンとTomTom ADAS Mapを組み合わせることで、オールインワンの先進運転支援システムを提供することができる。これにより、排出ガスを最小限に抑えるためのパワートレインの予測制御や、ハイブリッド車や電気自動車のバッテリー管理の改善などが可能だ。
さらに、トムトム・バーチャルホライゾンは、自動車メーカーが指定するデータフォーマットで提供される。そのため、手軽に導入でき、既存の接続方式を利用したり、完全にオフラインの状態で作動することも可能だ。車載ハードウェアのコストを最小限に抑えることができる。既に世界有数の自動車ブランドでの実装に向けて製造中だという。
■トムトムオートモーティブ部門のマネージングディレクターであるアントワン・ソシエ(Antoine Saucier)氏のコメント
「トムトムは、自動車メーカーと協力して自動運転車などの次世代技術の開発を継続しています。一部の人だけでなく、誰もが安全で簡単に運転できるような先進技術を手頃な価格で提供できることを喜ばしく思います。トムトム・バーチャルホライゾンは、ドライバーや車両センサーの視界をはるかに超えて、前方の道路に関する実用的な情報を提供し、世界中の交通安全を向上させます。」