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凸版印刷開発の「ジモノミッケ!」、会津若松市の都市OSと連携開始

2022/10/21(金)

農産物の需給マッチングプラットフォーム「ジモノミッケ!」が、福島県会津若松市(以下、会津若松市)の「都市OS」との連携を開始した。凸版印刷株式会社(以下、凸版印刷)が10月11日付のプレスリリースで明かしている。

会津若松市は、データ連携基盤である「都市OS」を核とした複数分野にわたる連携と付加価値の創出に、約10年間取り組んできた。目標は、「暮らし続けることのできるまち」「暮らし続けたいまち」を実現する「スマートシティ」化だ。

この活動は、内閣府の「デジタル田園都市国家構想推進交付金事業(TYPE3)」に「複数分野データ連携の促進による共助型スマートシティ推進事業」として、2022年6月に採択されている。そして、一般社団法人AiCT(アイクト)コンソーシアム(以下、AiCTコンソーシアム)が、同事業の実施主体となると、7月に決定した。

「ジモノミッケ!」は、AiCTコンソーシアム「食・農業ワーキンググループ」活動の一環として、凸版印刷が開発した。2022年7月11日~9月30日に行った実証実験では、会津若松市とその近隣地域から、30の生産者と、宿泊施設、介護施設、飲食店、食品加工業者、小売店など30の実需者が参加している。参加者からは、規格外品の取り扱いや受発注の可視化による「食品ロスの削減」や、地域内流通の最適化と梱包の簡易化による「生産者負担の軽減」に対し、その効果を期待・実感する声を得ており、同サービスの有用性を確認したという。



「ジモノミッケ!」では、生産者は「供給情報」、実需者は「需要情報」をPCやスマートフォンで登録できる。入札や落札などマッチングの状況はリアルタイムで確認でき、マッチング後は指定日時に専任の配達員が農産物を集荷し、実需者に納品する。無線通信タグを貼付したコンテナによるトレーサビリティ・温度管理ができる仕組みを導入し、安全な物流体制を構築する予定だ。

「都市OS」との連携により、「ジモノミッケ!」は、農産物の生産と需要の情報を可視化する。そして今回、地産地消を促進するマッチングサービスとして、会津若松市、および近隣地域の生産者と実需者が利用できるようになった。

なお、凸版印刷は、会津若松市での「ジモノミッケ!」のサービス開始を皮切りに、会津若松市のスマートシティ実現に向けて、食・農業領域をはじめとしたさまざまな分野における価値提供を行っていくという。さらに、会津若松市での取り組みをモデル化し、全国の地域産業のDXと「ウェルビーイング」を向上する市民生活のDXに向けた展開により、持続可能な共助型社会の実現を目指す。

くわえて、凸版印刷は、2030年度までに、関連受注を含めて10億円の売り上げと、全国の卸売市場など50拠点での「ジモノミッケ!」の導入を目指すと述べている。

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