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TRI-ADと米CARMERA社、車載カメラを使った高精度地図生成実証実験を開始

2019/3/1(金)

カメラで撮影した画像データを元にしたCARMERAの対象物検出イメージ

トヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント株式会社(以下「TRI-AD」) と米国のCARMERA Inc.(以下「CARMERA」)の2社は、高精度地図の自動生成に向けた一般道での実証実験を共同で行うことに合意した。TRI-ADではAutomated Mapping Platform(AMP)というオープンなソフトウェアプラットフォーム上で、参加企業から得た自動運転車両のデータを共有して高精度の地図を作り、共有するという構想を持っている。今回の実証はその第一歩だ。
自動運転においては、高精度な地図データ基盤に基づいた信頼性の高い道路情報の提供が不可欠だ。現在、高速道路の地図作成が進んでいるが、TRI-AD社内の調査によると、そのカバー率は全世界の道路ネットワークの1%未満であり、次のステップとして高速道路以外での地図作成が課題となっている。

今回の実証実験において2社は、今後数か月間に渡り、トヨタの市販車に搭載されているカメラを試験車に搭載し、東京の市街地のデータを取得する。そして、そのデータをもとに高精度地図を自動的に生成する実証を行う。一般に販売されている乗用車を使用するため、試験車に搭載するカメラは、トヨタがグローバルで車両に搭載しているToyota Safety Senseのコンポーネントを採用している。Toyota Safety Senseからの画像データ等をCARMERAのリアルタイムプラットフォームで処理し高精度地図を生成する。さらに、試験車に搭載する市販の通信型ドライブレコーダー(デンソー製)を搭載し、その画像データ等も利用することで、Toyota Safety Senseを搭載しないフリート車両からの自動生成もあわせて実証する。

車両カメラの画像を元にしたTRI-AD/Carmera社の地図生成イメージ



本実証実験で自動生成される地図と、市場に流通している地図を組み合わせることで、より信頼性の高い道路情報の提供が可能となり、将来的には、世界中の市販車から取得したデータをもとに高精度の地図が自動生成され、あらゆる道路における自動運転の実現が期待できる。

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